宝満山と宝満宮竈門神社
2018.04.25
日本には「霊山」とされる山が案外とあります。

「日本三霊山」や「日本三大霊山」などは、その代表とされる山々です。
ですが、「鳥海山」と「富士山」に続いて、わずか5年前の平成25年に3番めに国の史跡に指定された山があります。

鳥海山は、標高2,236メートル。
山形県と秋田県の県境に位置し、山すそがそのまま日本海に望み、逆三角形の富士山に似た山容をほこります。
ちなみに、過去に2~3年間ほど山形県内を回ったとき、酒田市など庄内地方からよく眺めた懐かしい山です。

富士山は、標高3,776メートル。
日本の最高峰として知らない人はなく、ご紹介の必要はありません。

一方、宝満山は、標高829メートル。
福岡県太宰府市と筑紫野市にまたがり、見る角度によっては「かまど」を伏せたような山容をしています。

地元民でないと、知らない人が多いと存じますが、山そのものが山岳信仰の遺跡となっている3例めとして「国の史跡」に指定された霊山です。

太宰府市は、大和政権が大陸につうじる出先機関として「大宰府政庁」を置いた場所で、宝満山のすぐふもとには、学問の神として知られる菅原道真を祀った「太宰府天満宮」があります。

この宝満山は「御笠山」また「竈門山」ともいわれ、北に流れるゆるやかな御笠川を下れば、そのまま「奴国」(なこく)があった福岡平野から博多湾に出ます。

一方、南に流れるゆるやかな宝満川を下れば、筑後平野で筑後川に合流し、そのまま有明海に出ることができる古代の水運が主流だった時代に、“要衝の地”だったのがこの宝満山界隈でした。
そういったこともあって、奈辺に「太宰府政庁」がおかれたわけです。

実は、もっと深いお話もあるのですが、ここでは書けません。

それはともかく、宝満山に「宝満宮 竈門神社」(ほうまんぐう かまど じんじゃ)があります。

今は、山腹にあった「中宮」がなくなり、山頂の「上宮」とふもとの「下宮」の2つですが、新緑の季節に美しく整備された「下宮」の竈門神社に、“ごあいさつ”がてら参拝してきました。

上宮は、またの機会に、いつか登って参拝する予定ですが、下宮では、神社のご祭神や由緒が書かれた案内板を見つけることができませんでした。

ネットでは、主祭神は「玉依姫命」(たまよりひめのみこと)とされ、相殿神は「神功皇后」と「応神天皇」とされていますが、こちらはのちに合祀された神です。

と、書けるのは、ここまでです。

今月4月4日にアップした「二見ヶ浦と桜井大神宮」がある、かつての“伊都国”(いとこく)の地もそうですが、今回の「宝満山と宝満宮竈門神社」の地も同じように、ときが来るまでは、暴いてはいけない“秘密”とされたものがある歴史的な場所になっていることを理解しました。

下の画像は、ご祭神や由来の案内板が見当たらなかった「竈門神社」の下宮(拝殿)です。
正式には、ほかの竈門神社と区別するために、「宝満宮 竈門神社」と称されています。






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