「アキレスと亀」の論理誤謬
2020.01.19
有名なゼノンのパラドックスの一つ、「アキレスと亀」をご存じの方も多いと思います。

走るのが速いことで定評がある「アキレス」であっても、100メートル先ののろい「亀」には、絶対に追いつけないということを、論理的に“証明”したものです。

かんたんにご紹介しておきます。

俊足の「アキレス」と遅速の「亀」が100メートルのハンデをもって競争しました。
ところがアキレスは、絶対に亀を追いこせないのです。

なぜなら、アキレスが100メートル先の亀がいた場所に着いたときには、亀はその間、100メートルの地点より先に進んでいます。

その位置にアキレスが到着したときには、亀はさらに進んでいます。

アキレスがふたたびその位置に到着したときには、亀はさらに進んでいますので、このような“論理”によって、アキレスは絶対に亀に追いつくことができないというものです。



事実と異なることは誰にでもわかるのですが、理論(理屈)的には間違っていないのです。

では、どこに論理の誤謬(ごびゅう)が潜んでいるのでしょうか。
解釈はいくつかなされているのですが、誰もが納得できる「正解」が見つかっていないのです。

複雑な数式をもちいれば説明できなくはないとのことですが、「論理」に対して「数式」をもちいて説明しても、それはいわば場違いで、誰もが理解できる数式ではないために理解が難しいものです。

第一、論理でもって“パラドックス”を解いていないので、“フェア”とはいえません。

このパラドックスは、日常の論理からは難しいのですが、「数理法則」(基本三数)からみれば答えはかんたんです。

宇宙この世界は、「1数=時間(意志)」「2数=空間(実体)」「3数=人間(関係)」から成り立っています。

この本質は、主体が「1数=時間(意志)」で、「2数=空間(実体)」は客体です。それが基本なのです。

にもかかわらず、「アキレスと亀」は「距離」という「2数=空間(実体)」をメイン(主体)に論理を組み立てていますので、上述の“パラドックス”(逆説)が成り立ってしまいます。

もっとも、「数理法則とクオリアル・ワールド」(伝授講座)をご受講されておられる方しか、ご納得されないかもしれません。

ですが、占星学でもちいる「ホロスコープ」は、12数(13数)の「数理法則」によって構成されていますので、「基本三数」は重要な根本概念をもちます。

宝瓶宮時代の新しい西洋占星術=「宝瓶宮占星学」は、この「数理法則」を基礎理論としています。
そのリーディング(占断、鑑定)のバックボーンが「数理法則とクオリアル・ワールド」です。

「数理法則とクオリアル・ワールド」は、宝瓶宮時代の新しい宇宙観となるもので、双魚宮時代の西洋占星術(古典占星学)が“基礎理論”としてきた古代ギリシャの世界観「四大元素説」に替わるものです。

どういうことかというと、現代に通用しない“疑似科学”の「四大元素説」のみでホロスコープを解釈しても、もはや限界にきています。

西洋占星術には現代に通用する「理論」がありませんので、あくまでも個人の特殊な才能といった“術”を体得した人でないと占えません。なので「師」(マスター)と呼ばれます。

このことをご理解できないと、西洋占星術は天王星が発見された18世紀以降、“秘教占星術”(オカルト占星術)のまま、「術」の継承は個人差が大きいために、いずれ宝瓶宮時代の流れにとりのこされていきます。









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