“自然発生説”の陰謀論
2020.04.19
「AFP BB NEWS」

【解説】新型コロナの流出源? 武漢研究所を取り巻く疑惑
2020年4月18日 5:30 発信地:武漢/中国

上記タイトルのネットニュースの中に、次のような一連の記述がありましたので、3つに分けてご紹介し、あわせて個々に解説を試みてみました。


「センザンコウを媒介して人へと感染した可能性があるとみている」とした記述に続く以下の部分です。


1、
「だが今年1月、英医学誌ランセット(Lancet)に発表された中国科学者チームの論文では、最初の感染者と、初期に感染が確認された41人のうちの13人が、ウイルス発生源とされる武漢の野生動物市場とはつながりがなかったことが明らかにされた。」


【解説】 中国政府は、最初、武漢の「華南海鮮卸売市場」が発生源と発表しました。

ですが、武漢閉鎖後、その解除の直前に同市場の奥でマスクもなしに暮らしてた親子が発見されました。
にもかかわらず、ウイルスにはいっさい感染していなかったのです。


2、
「中国を代表するコウモリコロナウイルス研究者の一人で、武漢ウイルス研究所P4実験室の副所長でもある石正麗(Shi Zhengli)氏は、新型コロナウイルスがコウモリ由来であることを初めて示した論文を出した研究チームの一員だ。」


【解説】 これを読んで、“やはりコウモリから自然発生した”と考えたら大きなミスです。

なぜなら、“自然発生した”とはどこにも書いていません。
そうではなく、“新型コロナウイルスがコウモリ由来である”という「意味」が重要です。

その意味は、「コウモリ」のコロナウイルスをベースに、MERSやSARSまたHIVを“人造的”に組み込んだのが今般の“武漢ウイルス”という示唆ゆえに、「コウモリ由来」なのです。

中国の研究者という立場上、そういった表現でしか発表できません。

中国政府をはじめ中国人は、責任を問われないよう歴史的にそういった“レトリック”をもちいます。

なので、日本の“官僚文学”と同様に一字一句に気をつけなければ、人の好い日本人はダマされてしまいます。


3、
「米科学雑誌サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American)のインタビューに応じた石氏は、新型コロナウイルスのゲノム配列は自身の研究所がこれまでに収集・研究したコウモリコロナウイルスのいずれとも一致しなかったと述べた。」


【解説】 解説もなにも「新型コロナウイルス」(武漢ウイルス)は、コウモリから自然発生したものではないといっているのと同然です。

なぜなら、「中国を代表するコウモリコロナウイルス研究者」が「これまでに収集・研究したコウモリコロナウイルスのいずれとも一致しなかった」と述べている以上、未知のコウモリがいたとしてもゲノム配列が“武漢ウイルス”と一致するとは考えられないからです。

もっとも中国政府は、こういったことも見越して手をうっています。

コウモリからヘビ(アマガサヘビやタイワンコブラ)に感染して広がったなどと、今や“チャイナ・ニュース・ネットワーク”と揶揄される「CNN」にも報道させました。

その一方で、コウモリコロナウイルスが“突然変異”したものとも言い出しています。


中国政府の発表が、“二転三転”するさまは、真摯に真相を究明しようというよりも、いかに責任逃れをするか、また同時に世間を惑わして“情報混乱”をはかり中国から目をそらさせようとするものになっています。

そういったことから、むしろ、“武漢ウイルス自然発生説”のほうが、よほど「陰謀論」です。









2020.04.19 15:49 | 固定リンク | | コメント (0)
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