アメリカの“ワナ”、中国は?
2020.08.10
 
西洋文明が経済問題などで落日を迎え、日中韓が世界の“TOPクラス”に昇る。

さらには、アメリカもオバマの登場によって、2013年に「世界の警察官」たる立場から降りた。

そう考えて、以降、二大大陸国家の「ロシア」と「中国」が動き出しました。


「世界共産革命」の野望を受け継ぐ“ランドパワー”の二大国家が、「世界覇権」をにぎるには、どうしても“シーパワー”が必要です。

そのため、ロシアは翌2014年に、黒海に突き出た「クリミア」を併合し、黒海艦隊の安全を図ると、次に黒海の南に隣接し、さらに出口に当たる「トルコ」をEU側からロシア側に寝返らせました。

地中海への海路を確保したのです。

ロシアは、「北方四島」によって、東は海路を確保していますので、いつでも太平洋に出て行くことができます。


これに対して「中国」は、どうでしょうか。

中国は、ご存じのようにまず「南シナ海」を自分の領土だと主張しました。

そして、かってに制空権を定めて、岩礁を埋め立て「軍事基地」を築き、アメリカが容易に入ってこられないように自国の“中庭化”をすすめています。

さらには、西太平洋への侵出のため、どうしても「台湾」や「沖縄」が必要なので、まず「尖閣諸島」に狙いを定めて、「軍事基地」を築く足がかりにしようとしています。

南シナ海とともに、中国が「尖閣諸島」を「核心的利益」と位置づけているのはそのためです。

間違いなく“シーパワー”を手に入れて、「世界覇権」を狙っているわけです。


お話は変わりますが、歴史的に世界をリードしてきた「欧米諸国」は、自分たちがTOPだという自負や安心感があります。

それが最初に揺らいだのは、黄色人種の日本と戦った「日露戦争」での敗北でした。

そういったこともあって、もともとがWASP(ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント)の国アメリカは、「太平洋戦争」に日本を誘い出し、潰すことに成功しました。

ただし、これまで「白人には勝てない」と思っていた人々は、白人諸国と対等以上に戦った日本に勇気を得て、次々と独立し、白人だけの時代ではない今日の「各国平等」の世界へとつながっていきました。

ほんの70年ほど前のことです。

大戦後、「自由民主主義」の原則によって、寛大にそれを許容してきた“狩猟民族”のアングロサクソン(欧米)ですが、不正によって自分たちの立場が脅かされればお話は別です。

黄色人種の「中国」が、アンフェアな手段でのし上がり、白人の上に立って「世界覇権」をにぎろうとしたとき、彼らは自由のために戦いの“狩猟本能”を目覚めさせます。

どんな手段をつかってでも、本気で潰しにかかるのです。


それは第2次世界大戦で、かつて日本が身をもって体験した事実です。

中国共産党政府は、調子に乗りすぎました。

欧米(アングロサクソン)を甘くみてきたのです。

それゆえ、「世界覇権」が本気で可能だと考えていたのです。

しかし、今般の“武漢ウイルス”(中共ウイルス)もそうですし、英国との国際条約を破った「香港国家安全法」もそうですし、また黒人死亡に関してアメリカの暴動に手を出したこともそうです。

これらによって、世界に羽ばたく「眠れる大鷲」を起こしてしまいました。


アメリカが本気になると、「経済的」にも「軍事的」にも「戦略的」にも、もはや手がつけられません。


アメリカは、「台湾」とはオモテ向き同盟関係を組んでいませんので、今、急遽、中国が手出しできないように関係性を深めています。

もはや台湾を押さえました。

さて、次は問題の「尖閣諸島」です。

尖閣は、日本の領土です。

「日米同盟」がありますので、オモテ立った動きはアメリカはさほど見せていません。

ただし、「尖閣は日本の領土」だと、コメントするなどアメリカは重要な一手を打っています。

歴史をみれば、アメリカのやり方は巧妙かつ明白です。


国際世論の反発を避けるため、まず相手国に先に手を出させます。もしくは、世界平和を脅かす存在であることをアピールして知らしめます。

そうすれば、あとはアメリカの思うツボです。

中国が、もし尖閣を占領すれば、それを口実に、どの国も手出しできないドルの“経済力”と、中国の3倍以上の“軍事力”でもって、中国が南シナ海に不法に侵出した“軍事拠点”などを「平和維持」の大義名分でもって一気に叩き、中国の海洋侵出を抑えこみます。

そのため日本は、「尖閣」を戦略的に“放置”し、中国に手を出させやすくしています。

ですが、実際に手を出したら最後、もはや「日米同盟」のもと、軍事行動のみならず、経済制裁によって息の根を止める大義名分が成り立つのです。

そのため、今は「尖閣は日本の領土」だとコメントしておくだけでいいのです。


さて、現場からの情報が正しく伝わらない“裸の王様”=習近平独裁政権は、いつアメリカの仕掛けた“ワナ”にかかるのでしょうか。


これは、“中国潰し”のためにアメリカが考えているシナリオの一つにすぎません。









コメント一覧
名無し - 2020年08月11日 02:06
結局、増長した中共内の反西側強硬派勢力はそのうち粛清されるものの、中国共産党体制自体は当面温存されるでしょう。そして、アジアやアフリカの貧困国にて中国式の開発独裁型政治体制の輸出による経済発展を実現させる形で、影響力を拡大させるものと思われます。
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