お笑い北朝鮮軍事パレード
2020.10.16
あまり興味はなかったのでスルーしていました。
今月2020年10月10日に「朝鮮労働党創建75周年」の祝賀行事で行なわれた「軍事パレード」のことです。
異例なことに、夜中未明に行なわれたことは耳にしていましたので、どんな理由があるのだろうと思っていました。
ですが、気にも留めませんでした。
そうしたら、今日16日に遅ればせながら、たまたま「北朝鮮軍事パレード2020」の短い映像を目にしました。
一見して、思わず笑いました。
誰がみてもあきらかです。
これが夜中に「軍事パレード」を行なった理由だとわかりました。
そこには、そうそうたる「新型戦車」や、アメリカにも届きそうな新型ICBMことロングノーズの「長距離弾道ミサイル」などのパレードが映され、さらには「金正恩」委員長の演説までもが流されていました。
また、祝賀の花火のシーンなどもありました。
しかし、花火のシーンの風景画像は、花火は動画でしたが、地上にきれいに並んだ人物や建物は、完全にコピー&ペーストしたCG合成であることが、一目でわかるものでした。
そのへんは“商売柄”、並んだ人物の間隔がどの列も同じだし、旗の柄や垂れ下がりぐあいもまったく同じでは、さほど高い技術による合成ではありません。
また、戦車などの軍事兵器も、もちろん全部ではありませんが、“新兵器”とされるものは俗にいう中身のない“ハリボテ”と言ってもいいものだったのは、あまりのディテールのなさから、いまどきのプラモデルでも細部にはもう少しこだわっていると思えるものでした。
それを旧式ながらも本物のなかに紛れ込ませてうまくつないでいるので、一連の流れとしてはうまく編集しています。
極めつけは、いつものことですが、「金正恩」までもが完全なニセモノでいわゆる「替え玉」とわかる小物だったことです。
ということで、「軍事パレード」ならぬ“ニセモノのオンパレード”といってよいものでした。
ちなみに、目にしたのは、わずか1分強のニュース映像で、その中で流された「軍事パレード」や「式典」の映像は、北朝鮮自身が制作した「特別番組」なのだそうです。
行進する「兵隊」は“顔の目鼻立ちや表情”が意図的なのか夜のせいなのか、一部がよく映っていない箇所もあって、なので細かな判断はできませんが、人物は本物で、一部は軍人ではなく、一般人をマスゲームよろしく動員した可能性もあります。
理由は、顔がはっきりと映ると家族や知人などにバレてまうからです。
結局、日中に「軍事パレード」を行なうと、新兵器がニセモノの戦車やミサイルであることがモロバレになってしまいますので、映像では細部の確認がむずかしい夜中に行なったようです。
常識的には、アメリカまで届きそうな「新型ICBM」を披露することから、軍事偵察衛星に撮影されないように夜中に行なったという解釈もできなくはありません。
しかし、そこまでの余裕は、今の北朝鮮にはないのです。
今年は滅多にない大型台風が3度も北朝鮮を直撃するなど、珍しく北のニュースでも流されたように、かなりの被害が出ています。
そうでなくても、かねてより続く北朝鮮経済制裁によって、経済的な困窮がきわまっていることが漏れ伝わってきます。
そんなこんなで、新型兵器の開発予算も思うようには組めませんし、今年はロシアからの技術員の援助も、北朝鮮は否定していますが“武漢ウイルス”の流行で思うようにはできなかったことでしょう。
しかし、75周年記念祝賀パレードを行なわないわけにはいきません。
という事情などから、北も南も「半島」お得意の“デザイン”や“見せ掛け”だけを今風につくろう中身がともなわないものであることが明らかでした。
外側の見せ掛けに心を奪われる若い人々などはダマせても、プロでなくても相応の経験があれば誰にでも「ニセモノ」とわかるしろものの“軍事オンパレード”でした。
そう考えていたら、15日に行なってアメリカのポンペオ国務長官のコメントがニュースで流れてきました。
北朝鮮の軍事パレードに対して、次のような内容の発言をしたのです。
「北朝鮮が先週の軍事パレードで新型のICBM(大陸間弾道ミサイル)を公開したことについて、問題視はしない」という内容です。
やはり、と思いました。
アメリカの軍事専門家が「軍事兵器」のようすをみれば、一目瞭然でニセモノと見抜けます。
なので、アメリカも“北朝鮮人民を鼓舞する”だけの「実体」のともなわない祝賀式典で、見せ掛けの「軍事パレード」なので恐れるにたらない“最新兵器”だと、情報筋からのレポートもふくめて把握しているようです。
※参考画像
CG合成の「花火」や「広場」また「隊列」や「旗」など。全体に明るすぎてカゲの出方が不自然なので、リアリティーに欠ける合成なのは一目瞭然。
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