TPP大筋合意の意味
2017.11.20
ベトナムで開かれていたアメリカ抜きのTPP(環太平洋経済連携協定)が、今月10日、参加11か国で大筋合意にいたりました。

アメリカが抜けた以上、当然、日本がその推進役でメインになりますが、これに対して17日、中国メディアが嘲笑をふくめた批判の報道を行ないました。

この意味は、かんたんな道理ですが、「TPPの推進は正しい」ということです。
だいたいですが、半島や中国から批判されてこそ、“ナンボ”です。

彼らにとってマズイ「人物」や「政策」であるほど、彼らは批判します。
なので、ウラを返せば、それらは日本にとっては有益な人物だったり、必要な政策であることの証明になります。

今回のアメリカ抜きTPPも同様です。

なぜなら、なかば“有名無実”といってもいい“一帯一路”構想をすすめる中国にとって、またアジアで日本に代わり、“盟主”の位置に立とうとする中国にとって、アメリカ抜きのTPPは、日本がアジアのリーダーの位置に立ち続けることをいっそう強固なものにするという意味をもつためです。

これが、もしアメリカを含めた当初のTPPであればそうもいきません。

しかし、幸いなことに、トランプ大統領が「TPPには参加しない」といってくれました。
このことで、これからの時代にふさわしく“アメリカ・ファースト”ならぬ“ジャパン・ファースト”を推し進めることができます。

まさに「トランプさまさま」です。

ちなみに、世間ではアメリカ・ファーストというとき、“保護貿易主義”だとか“米国第一主義”と考えられていますが正確ではありません。

“TPP”の推進もそうですが、“世界の警察官ではない”といったオバマの「国際協調主義」に対抗するのが、トランプの“アメリカ・ファースト”で、要は自主的で自立した「強いアメリカ」の復活を意味します。

宝瓶宮時代の流れからいえば、「自由」「個性」「友愛」(和、絆)の国家への転換であって、そのためにトランプは、経済的にも軍事的にも、自国の「自由」と「独立」によるアメリカらしさ、すなわち「個性化」をわれ知らずとも追求するものになっています。

そんなトランプゆえに日本にも同様の道をすすめています。
日本の“自立”、すなわち“ジャパン・ファースト”です。

トランプから言われなくても、それは安倍首相がすすめてきているもので、半島や中国やアメリカのくびきからの自立、すなわち“戦後体制からの脱却”です。

これまでアメリカから“制限”されてきたモロモロを日本らしく独自で進める「組織運営変革の深化」です。
すなわち「自由」と「独立」(自立)による「友愛国家日本」への道です。

アメリカ抜きのTPPは、アジア覇権を狙うのみならず、その後の世界覇権を目的とする中国に対抗する、いわば“日本版一帯一路”というべきもので、といっても陸ルートはありませんが、アジア諸国や周辺の先進国が、日本と中国のどちらを信用するかは、だれの目にも明らかです。

それゆえ、中国は、日本を中心としたアメリカ抜きTPPを“嘲笑”してみせ、“批判”をしますが、それこそ彼らが焦って強がっている証拠で、早ければ数か月後~半年後に正式合意に至れば、それで勝負はつきます。

もはや中国は、これまでのやり方が通用しなくなりますので、反省して出直すしか道はないのです。




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