出雲大社の「神迎神事」
2017.11.28
実際に「出雲大社」に行ってみると、これまで見聞きしてきた内容と印象が異なり、いろいろと見えてくるものがありました。

詳しいお話はいずれ書くとして、出雲大社をめぐる位置関係や地形から、いわば隠された歴史の真実が浮かび上がってきたのです。

今年2017年11月27日は、旧暦の10月10日で「神在月」の10日め。
出雲大社から西に1kmほど離れた稲佐の浜で「神迎神事」(神迎祭)が行なわれました。

日が落ちる5時頃から14台の発電機による明かりが幅100mほどの稲佐の浜に灯されます。
15分ほどまわり日が暮れた時刻に着いたときには、もう見物客がロープの両脇をほとんど占めている状態でした。

浜は、10mほどの幅で浜辺から浜の入口までロープが張られています。
全国からの神様をお迎えする通り道に一般客が入らないようにするためで、ロープの内側はキレイにはき清められ、足あと一つありません。
入口で授かった「御幣」を手に手にした見物客は、なるべく身近で見ようとそのロープの外側に群がります。

その後も、続々と老若男女をとわず見物客がつめかけ、約1,000人前後の観客が浜にいました。

定刻の7時になると、あたりを明々と照らしていた照明が消され、しめ縄で囲った浜辺の斎場で「神迎神事」がはじまります。

太鼓や笛が鳴り、かがり火に照らされた祭壇前で白装束の神職が祝詞をあげます。



フラッシュ撮影は「厳禁」で、本来は写真撮影も遠慮いただくとのアナウンスが事前にありました。
実際は撮影のランプがときおり点灯し、フラッシュも2、3、光っていました。

神迎えの神事が終わると、ロープの間を10数人の神職が、見えないように両脇を白い幕で覆った神々が宿る3体のサカキを従えて出雲大社へと進んでいきます。

その後ろに隊列をくんで随意、従っていった観客でないと、出雲大社には入れないので、数百人の見物客がついていきました。

全部で約30分ほどの神事で、この日は雲ひとつない夜空を半月が照らしていました。

地元の人々によると、この時期はいつも天候が荒れるのに、今年はめずらしいとのことです。
それほどの快晴に恵まれた一日でした。



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