「アメリカ・ファースト」の真髄
2017.12.27
アメリカのトランプ大統領がついに「アメリカ・ファースト」の真髄を“発表”しました。

12月18日に公表された「国家安全保障戦略」がそれです。
中国の膨張を抑えるために対決の道を選択し、再び軍事力強化に乗り出す姿勢を明確にしたものです。

いささか古く思われそうですが、昨年2016年の大統領選挙で、トランプ候補は「アメリカ・ファースト」を掲げて大統領選挙に勝利しました。

このとき、日本のマスコミやコメンティターのほとんどは、「アメリカ・ファースト」を“保護貿易主義”や“アメリカ1国主義”かのようにとらえ、トランプを批判していました。

しかし、宝瓶宮占星学サイトでは、当初から一貫して「アメリカ・ファースト」=「強いアメリカ」の解釈です。

なぜなら、トランプはアメリカの「経済の立て直し」を選挙の当初から訴え続けています。
この意味は、「軍事力強化」にはどうしても経済力が必要だと知っていればみえてきます。

2016年当時、モノベースでアメリカの貿易赤字は、実に47.3%が対中貿易赤字で、約3500億ドルもの膨大な対中赤字でした。
これでは中国が、経済発展による軍事力増強を行なえるのは当然です。

このような貿易不均衡をトランプは大統領選挙で「アメリカ・ファースト」を掲げ、激しく糾弾していたのはご存じのとおりです。

そういったトランプの「アメリカ・ファースト」は、必然的に軍事的に“強いアメリカ”の復活を意味します。

単純なお話ながら、シビアな国際力学の観点いえば、どんな意味でも「アメリカ・ファースト」を実現しようとするとき、どうしても軍事的に“強いアメリカ”でなければ成しえないのは自明の理です。

そのことをだれも指摘した識者がいなかったことに驚きましたが、半信半疑だったのか、それともあえて黙殺したのか…。

いずれにしても今回、トランプが発表した「国家安全保障戦略」は、エゴイスティックに国土拡大や侵略を続ける中国を、米国にとっての最大の脅威と位置づけています。

そのうえでアメリカの優位性を確保するため、軍事力の近代化や、能力の強化、即応力の向上をはかるとした方針を打ち出しています。

つまり、「アメリカ・ファースト」(強いアメリカ)を真髄を公表したものにほかなりません。





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