二見ヶ浦と桜井大神宮
2018.04.04
通称「魏志倭人伝」にもでてくる王都、一大卒がおかれた伊都国。
今の人気スポット、福岡県糸島市。

かつての怡土(伊都)郡と半島の志摩郡が、明治維新後の1896年4月1日に合併して糸島市となりました。

地理的には、博多湾の西岸側に位置し、福岡県の最も西端にある九州北岸部。

歴史的には、卑弥呼の女王国(いわゆる「倭国」)のなかで、邪馬台国は「女王の都」、伊都国は女王国の“首都”にあたり、当時の文化の中心地になります。

『日本書紀』でいえば、一緒に国づくりをしたイザナミと訣別し、黄泉の国から帰ってきたイザナギが祓ぎをしたのが、奈辺です。

そのときに生まれたのが、八十枉津日神(やそまがつひのかみ)と住吉大神と安曇連らの神。
いずれも博多湾岸の西岸側、中央、東岸側に、それぞれにこれらの神々を祀る神社があります。

一書に“天照大神”といわれる大日霊女貴(おおひるめのむち)、月の神(月読尊)、素戔嗚尊が生まれたのは、このあとなので、これら海にかかわる「八十枉津日神」「住吉大神」「安曇連らの神」は、日本の実質上の原点を象わしていることになります。

八十枉津日神は、一説では「與止姫」(よどひめ)とも「瀬織津姫」(せおりつつひめ)ともいわれ、いわゆる“津波”にかかわる神。

下の画像は、玄界灘に接する糸島半島(旧志摩郡)の先端にある“夫婦岩”こと桜井「二見ヶ浦」。

その下は、そこから約1kmほどの距離で、やや内陸部(海岸から500mほど)にある桜井神社(旧「與止姫宮」)に併設される天照大御神と豊受大御神を祀る「桜井大神宮」。

実際に伊勢神宮の式年遷宮の際の木材で建てられていて、三種の神器のひとつ「八咫鏡」とともに伊都は伊勢と深い関係が歴史的にあるといえます。


 



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