イラン国民「独裁者に死を!」
2020.01.14
単なる雑考です。

「ウクライナ航空機墜落事故」に関連して、イラン国民による最高指導者ハメイニ師をさして、「独裁者に死を!」といったデモが続き、警官による発砲も行なわれているようです。

イラン警察は発砲を否定していますが。

このデモは、ハメイニ師のもとにあるイラン革命隊航空宇宙軍が、「ウクライナ航空機」を2発のミサイルで撃墜したことを認めたことによります。

当初、イランは、国民82名が死亡したにかかわらず、ウクライナ機は「技術的問題」によって墜落したと“ウソ”の発表をしていました。

このような“ウソ”が、デモにつながったともいえますが、それは正確ではありません。

イランは、昨年2019年11月にもガソリン価格の大幅引き上げなどで、たまっていた不満が爆発し、大規模の「反政府デモ」が全国的に行なわれました。

イランは、“暴徒”を治安部隊が射殺したことをのちに認めたのです。

問題点は、2つ。

デモ鎮圧の際も、ウクライナ航空機墜落の際も、イラン指導部は当初、“ウソ”をついて国民を欺いたことです。

イスラム教的に、認められることではありません。

もう一つは、昨年11月にデモ隊に発砲し、数百人を射殺し、7,000人も逮捕したとされる治安部隊の指導者が、先ごろアメリカによって殺害された「ソレイマニ革命軍司令官」だとされることです。

仮に、もしそうでなくても、“革命テロ”を行なう特殊工作「コッズ部隊」の革命軍司令官でしたので、イラン国内外を問わず、「大量殺害」の指揮指導をしていました。

その、残虐なソレイマニが殺害されることで、イラン国民は今回「独裁者に死を!」と、最高指導者ハメイニ師を直接名指しすることは避けたもののデモを起こしやすくなったのは事実です。

北朝鮮と同じように「核開発」を続けるイランは、経済制裁を受けて困窮しているのですが、たびたび指導部が“ウソ”をつくのは、まだ訂正し事実を認めて発表するだけましなのですが、韓国や文在寅政権をほうふつとさせます。

イラン指導部をみたかぎりでは、単に「行政のTOP」とはいえロウハニ大統領のほうが、まだ良識派にみえます。

ちなみに、イラン革命を指導したホメイニ師についで2代め最高指導者に就任しているハメネイ師は、3代めのイラン大統領で、現在のロウハニ大統領は6代めになります。





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