本来の「アストロロジー」
2021.12.28

◆「現代占星術」と新しい「アストロロジー」の根本的差異


アストロロジー(Astrology)は、ご存じのように“占星術”と訳されます。
一般的にはそうなのですが、正しいのでしょうか?

通例としては間違っていませんが、正しい和訳ともいえません。



≪アストロロジーの訳語≫

「占い」(占星術)は、厳密にいえばアストロロジーの範疇ではありません。

欧米で「ホロスコープ」をもちいて星をリーディングする「占い」をアストロロジー(Astrology)と称していますので、日本では「占星術」(学)と通例的に訳されています。

そういった事由があるため、やむをえません。

ですが、本来のアストロロジーは、「天体学」や「星の科学」(学問)であって、占い(Fortune-telling)といった意味はいっさいありません。

どうでもいいお話です。

ですが、ここには重大な問題が潜んでいます。

学問や科学と占いは根本的にスタンスが異なるためです。

内容はもちろん、ジャンルも、思惟(しい)思考や、とらえ方も180度変わってきます。



≪「天体学」や「星の科学」≫

もう少し続けます。

アストロロジー(Astrology)を直訳してみましょう。

「アストロ」(Astro)は、「星」や「天体」のことです。

英語では「star」(スター)ですね。

「~ロジ―」(-logy)は、「~学」や「~科学」などです。

なので、アストロロジー(Astrology)というとき、直訳すれば「天体学」や「星の科学」のことであり、「占い」という意味はどこにもないのです。

アストロロジーが占星術と訳されるようになったのは、前項のような事由からです。

しかし、アストロロジーの歴史をひもときますと、四角いながら「ホロスコープ」をもちいたアストロロジーが生まれた古代ギリシャでは、少なくとも当時は占いではなく、間違いなく「科学」(学問)だったのです。



≪占いに変化した経緯≫

当時は、最先端科学だったのですが、近代科学の発達とともに、今では「疑似科学」と定義されています。

さはさりながら古代ギリシャで発祥した「アストロロジー」は、今でこそ古典占星学と呼ばれるものの「占い」ではありませんでした。

現代において「占」の字が使われるのはやむをえないとして、当時はれっきとした学問すなわち「科学」として発祥発展したのです。

ですが、17世紀前後の近代科学の発展によって、科学として通用しなくなり、その特徴を活かした占いへと様相を変えていきました。

さらに、18世紀の「天王星」の発見によって、古代ギリシャの「ホロスコープ理論」(アストロロジー理論、基礎理論)は、完全に崩壊していきます。

もはや、「占い」として生き残るしか道はなくなっていったのが古典占星術(学)です。

ここで、ひとつクエスチョンがあります。

学問や科学としては否定されたものの“当たるも八卦、当たらぬも八卦”の占いとして通用する側面が残っていたということです。

それは古代ギリシャの世界観「四大元素説」は、もはや現代には通用しませんが、“宇宙の真実”につうじる一端があったということを意味するからです。



≪オカルトチックな新興宗教≫

さらに、19世紀になると「神智学協会」に所属していたアラン・レオらは、古代ギリシャの古い「ホロスコープ理論」(基礎理論)を完全に捨てました。

表層的な“当たる/当たらない”の占いに特化させたのです。

これが「現代占星術」(西洋占星術、星占い)の発端です。

それも、当然だといえます。

なぜなら、19世紀の「神智学協会」は、“神を科学する”という名目ながら著名な霊媒師マダム・ブラバツキー率いるオカルトチック(神秘的)な「新興宗教組織」にほかならなかったのですから…。

「海王星」発見直後の19世紀後半は、世界はそういったスピリチュアリズム(心霊主義)の趨勢(すうせい)のなかにありました。

私たちが現在、深層の「精神意識の変革のデレクション」の影響圏にあって、「宝瓶宮時代」の実際的なスタートに向かう時代の趨勢のなかに我知らずともあるのと、内容や方向は180度異なりますが、逃れられない状態は同じです。



≪「宝瓶星学」と宝瓶宮占星学≫

その後、20世紀の「現代占星術」は、わけあって古代ギリシャの世界観「四大元素説」の単語のみを復活させました。

“火”“地”“風”“水”のグループといった四大区分は、その代表例です。

ただし、奥深い内容までは伴っていないことは、「理論」を捨てましたので当然の状況です。

そのような状況ゆえに、今後、次元上昇していく「宝瓶宮時代」に過去の隆盛を維持したまま、将来的に生き残っていくことは漸次、むずかしくなっていくはずです。

双魚宮時代末期の“神秘波動”と、宝瓶宮時代の社会現実をともなった“友愛波動”は根本から異なるからです。

双魚宮時代の歴史パラダイム「対立二元論」や「過去の常識」は、宝瓶宮時代が定着していくと通用しなくなっていくからです。

過去の「古典占星学」はもちろん「現代占星学」も例外ではありません。

今後は、次元上昇した「ホロスコープ理論」(基礎理論)による新しいアストロロジー「宝瓶星学」(ほうへい ほしがく)へと、いずれ移行していきます。

“占星学的時代区分”でもある「プラトン月」(グレート・マンス)が、新たに「宝瓶宮時代」に正式に変わったのでしかたありません。

宝瓶宮時代の「ホロスコープ理論」(基礎例論)となるが、宇宙この世界をつらぬく根本法則の「基本三数」3(4)数であり「数理法則」の12数です。

上述はご自由にご判断ください。宝瓶宮占星学が「実学」を標榜(ひょうぼう)してきた理由はここにあります。

本来のアストロロジー「宝瓶星学」へと漸次、進んでいくためです。

ちなみに、現代占星術が完全になくなることはありません。

違いを許容する宝瓶宮時代なので、古い占いとして細々と信じられることになるでしょう。それも皆さまのご自由な選択如何です。



【ご参考】「宝瓶星学」(ほうへい ほしがく)への流れ

アストロロジーは、4,000年以上前の白羊宮時代(はくようきゅう じだい)の天体観測(ホロスコポス)がべースです。

紀元前6世紀頃に双魚宮時代の影響圏に入ると、ホロスコポスは古代ギリシャ時代において四角いホロスコープによる「アストロロジー」(Astrology:天体学、星の科学)に変わりました。

ところが、双魚宮時代の末期、理論を捨てた占星術に変容したのです。

それは、リリーフともいえる“仮の姿”にほかなりません。

「宝瓶宮時代」が今後、定着していくと本来の姿である次元上昇した「アストロロジー」(天体学、星の科学)が誕生し、新たな次元に発展していきます。

プラトン月(グレート・マンス、“占星学的時代区分”)は、常に次元上昇してもたらされますので、そうならざるをえません。

実際、そのようなアストロロジー「宝瓶星学」(ほうへい ほしがく)は、すでにはじまっています。

宇宙この世界の「根本法則」に基づいた「ホロスコープ理論」(基礎理論)によって解釈が進んでいる、通称「宝瓶宮占星学」がその前身です。









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