随感8:秘密の“道路標識”
2022.01.17
 
ホロスコープ随感 その8 秘密の“道路標識”
― 占星要素の象意は重要だけど ―


◆「“星読み”のホロスコープ知らず、その問題点?」



「星にはどんな象意(意味)があるの?」
そうですね、重要です。

「アスペクトはどうやって読んだらいいの?」
そうですね、いい着眼点です。

でも、最初から「ホロスコープありき」になっていませんか?



≪ホロスコープを知る≫

「星の象意を知りたい」というかたは多いのです。

占星術に興味をもてば、だれでもそう思います。

ですが、星の象意を知ろうと思えば、まずホロスコープを知ることが重要です。

同様に、「アスペクトを読めるようになりたい」と思えば、まずホロスコープの成り立ちを知ることが必要です。

なぜなら、象意を知りたいと思いながらも“占断”や“星読み”がいつまでもできない、難しいというかたが多いのです。

理由はホロスコープを無視しているからです。

言い替えますと、「ホロスコープはあって当然」になっているからです。

必要なのは「ホロスコープ・リーディング」なのです。

小理屈をいえば、“占断”や“星読み”ではなく、“ホロスコープを読むこと”です。

ホロスコープのリーディングが必要なのであって、星やアスペクトはその次、そして最後の結果が占断という順番になっています。



≪占星要素は重要だけど≫

このことに気づいている人は少ないのです。

なぜなら、目の前の12サイン(宮)や12ハウス(室)の解読、またメイン・プラネット(十大惑星)やアスペクトの象意に意識を奪われている占星術師やマニアが多いからです。

そんな解説や指南が市中には多いので、占星術に興味をもたれたばかりのかたをはじめ、初学者もそんな占星要素の象意ばかりを追いかけることになります。

繰り返します。

小理屈にきこえるかもしれませんが“星読み”や“アスペクトを読む”のではなく、「ホロスコープ・リーディング」が重要なので、ホロスコープ全体を読めるようにならないと、いつまでも結果はでにくいのです。

私もかつて占星術に興味をもった当初、一生懸命に勉強したのですが、つまづきました。

12サイン(宮)や星またアスペクトの象意ばかりに意識を奪われて、「木を見て森を見ず」状態になり、ホロスコープ全体が見えていなかったのです。



≪交差点の道路標識≫

当然ですね。

ホロスコープという“森”全体を見ないで、目先の“木々”の種類を気にして、やみくもに進んでいたら“道路標識”が目に入らず迷子になってしまいます。

もとい、書き直しましょう。

正しくは、次のような意味です。

ホロスコープには“道路標識”がちゃんと記されています。

ですが、星やアスペクトといった木々ばかりに注意を向けて、ちゃんとホロスコープという森全体を見ていなかったので、存在自体に気づかないし、見落としてしまっていたのです。

そしたら、迷子になるしかありません。

禅問答ではありません。

事実です。

ですが、だれも指摘しなかっただけです。

ホロスコープ(出生天球図など)には、実は“交差点”があって、目的地にたどり着くには、ホロスコープ内の“行先案内板”を見て進まないと、正しいゴールにたどり着けないのです。



≪基礎理論、ホロスコープ理論≫

なぜ、そのようなことを指摘できるのでしょうか。

宝瓶宮時代(ほうへいきゅう じだい)の新しい「基礎理論」、すなわち「ホロスコープ理論」があるからです。

それによって、見えないはずの“道路標識”の存在が浮かび上がってきました。

双魚宮時代(そうぎょきゅう じだい)の初期(約2,000年ほど前)に発祥したアストロロジー「古典占星学」には、古いながらも古代ギリシャの世界観にもとづいた「基礎理論」がありました。

ですが、近代以降になると、疑似科学(迷信)とされて通用しなくなったのです。

通用しなくなった古い「基礎理論」を捨てて、19世紀後半に生まれたのが、皆さまご存じの現代占星術です。

なので、結果、道に迷われてしまうのは仕方のないことといえます。

現代に通用しなくなった古代ギリシャの「基礎理論」(疑似科学)なので、捨てて当然です。

ですが、「基礎理論」を捨てた結果は“当たる/当たらない”の神秘的(オカルトチック)な「占い」にならざるをえませんでした。

「アストロロジー」(Astrology:星の学問学、天体学)とは異なる別ものに変容していることをご理解ください。



≪「宝瓶星学」の誕生≫

本来の「アストロロジー」のお話にうつります。

古代ギリシャの古い「基礎理論」を捨てた現代占星術は、“当たるも八卦、当たらぬも八卦”の占いの道を選択しました。

なので、流れ上はホロスコープをもちいるアストロロジーの延長にあるとはいえ、厳密には本来のアストロロジーではなく占いに変容したという意味です。

宝瓶宮時代が正式にはじまった現代、宝瓶宮時代の象意によって宇宙法則にもとづいた新しい「基礎理論」によるアストロロジーが誕生します。

新しい「基礎理論」によってホロスコープは解釈され、リーディングを「実学的」に行なうことができるようになっていくのです。

通称、宝瓶宮時代の新しい占星学「宝瓶宮占星学」と呼べるものですが、本来のアストロロジーゆえに占星学ではなく、「宝瓶星学」(ほうへい ほしがく)と呼称できるものに漸次、なってまいります。

理由のご説明を差し上げます。

約2,000年ほど前に、占星学的な時代区分が白羊宮時代(はくようきゅう じだい)から双魚宮時代に変わりました。

その時期に「古代ギリシャの世界観」にもとづいて、アストロロジー(通称:古典占星学)が発祥しました。

同様に、占星学的な時代区分が双魚宮時代から宝瓶宮時代に変わった現在、「宝瓶宮時代の新しい宇宙観」にもとづいて、新しいアストロロジー「宝瓶星学」(通称:宝瓶宮占星学)が「基礎理論」をベースにはじまっていくことになります。









- CafeNote -