ジャパニーズ俳句論
2022.05.28
[情感と自由] ジャパニーズ俳句論
― 日本独自の感性と大衆文化 ―
◆「大自然の四季への共感性と崇敬が生んだ五七五」
日本独自の文化「俳句」(Haiku)にはドのつく素人です。
ヤボを承知でアストロロジーの観点から切り込んでみたいと思います。
芭蕉、素堂の著名な句はいかがでしょうか。

≪英訳が困難な俳句≫
俳句を英語に訳すのはたいへんなようです。
直訳すると『百匹のカエル』というタイトルの本があります。
「ONE HUNDRED FROGS」( Weatherhill; New版 1995/5/1 Paperback 128頁)です。
日本の俳句を代表する芭蕉の「古池や蛙飛び込む水の音」の英訳集だそうです。
早いお話が、英語で表現しづらいので、100種類ものさまざまな英訳文があるのでしょうか。
【One Point】 気になるかたは英訳文をタグってみてください。
上述の本は、4,000円(税込)ほどでネットから購入できると思います。
なぜ、そういった英訳文にしたのかを読まれたり考えることで、逆にジャパニーズ俳句を理解できるかもしれません。
≪日本人が感じる風情≫
「古池や 蛙飛び込む 水の音」
日本人なら何かを感じとれる風情がある松尾芭蕉(1644-1694)の五七五の十七音です。
ですが、英語はそうはいきません。
いちいち主語がどうの、定冠詞がこうの、単数形か複数形かなど、ロジカルな言語なので、五七五を単に英語にしても、それがどうしたのとなります。
「古い池があって、蛙が飛び込んで、水の音がしました…」で、それがなにか? って感じでしょう。
虫の鳴き声は、世界的には日本のように情緒を感じるものではなく、騒がしい雑音に聞こえるといいます。
蛙が飛び込んで水の音がしたからといって、そこに心が動かされることはないようです。
【One Point】 ですが、このジャパニーズ俳句の代表作は、外国人の興味をひくようです。
どこがいいの? といったようにミステリアスだからでしょう。
理解不能な異文化をクールにとらえて、賛否はともかく自分なりに咀嚼(そしゃく)しようとする習慣をもつからでしょうか。
≪禁断の季重なりの秀逸≫
もう一つの例をご紹介しましょう。
「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」
有名な句ですが、少し俳句を知っていれば、なにこれ? となりそうです。
「青葉」も「ホトトギス」も「カツオ」も季語で、俳句には 「季語は1つ」というのが基本的には常識なので、季重(きがさ)なりがひどすぎるということになりかねないからです。
でも、芭蕉とも近い山口素堂(1642-1716)のこの句は、それがいいんですよね。
日本人なら何となくでも感じるのではないでしょうか。
四季折々の楽しみが五感に染み込んでいるからです。
青葉が美しい季節になったよね…視覚、杜からはホトトギスの麗しい鳴き声が聞こえるし…聴覚、海からは新鮮な初ガツオが食せる…味覚、よい季節が来た…肌感、って感じでしょうか。
【One Point】 ヤボ、野暮、やぼったい解説はやめましょう。
何をどう感じるのかは、それぞれの好みや知識また見識に応じて、ご自由に楽しめばいいのです。
この句に興味をもってもいいし、もたなくてもいい。
大自然に八百万もの神々がやどる多様性の日本ですから。
≪魚宮と水瓶宮の精神性≫
そうですね。
日本は、四季折々に大自然の美しい変化を体験することができます。
旬の食彩を日常生活で共通して体感できる環境にあって、大自然を大切にしてきた日本的霊性が根底にあるからです。
宝瓶宮時代のアストロロジー通称:宝瓶宮占星学では、古来から日本人は、魚宮に象徴される「民族性」をもち、水瓶宮で象わされる「国体」をもつ国家です。
魚宮の象意によって、時空を超えた日本的霊性や豊かな情感をもちます。
さらには、天皇のもとで臣民平等の自由や対等的な精神意識をわれ知らずとも心のどこかに持つ国家体制が日本です。
五七五で短く切り取った俳句は、そのほうが、それぞれの感覚で自由に解釈できるということでしょう。
【One Point】 さらに戦後の日本は「現体制」が日常生活や、安全で快適性を追求する牡牛宮に変わりました。
日常を詠んだ俳句は、いっそう心にフィットするようになったのです。
江戸時代からの識字率の高さも、五七五の楽しみに関係しているといえます。
≪カワズは求愛したのか?≫
最後に、上掲の句に独自解釈を加えておきます。
「古池や カワズ飛び込む 水の音」は、恋愛などをふくめた情感を暗喩しているようです。
周囲の川や海で泳ぐことが自由にできた時代は、告白に成功したり、逆に失恋したりしたときに、古来からのみそぎではありませんが、水に飛び込むということがあって、ドラマでもよく描かれたりします。
また、かつて1985年に阪神が初めて日本一になったとき、ファンが道頓堀にジャンプするという現象が起きたのも、優勝が嬉しいからで、似たようなものです。
理論理屈で考える必要はありませんが、カワズが飛び込んだのは悲喜こもごもどちらでもいいし、それとは関係なくごくふつうに池に飛び込んだととらえてもかまいません。
また、由緒がどこまである古い池かもどちらでもよく、たまたま古い池だったというのでもいいし、自由な情緒と理性的精神で解釈が可能な五七五だからこそ、日本的だといえます。
【One Point】 お気づきでしょうか。
日本は時代的にみて最先進国です。
お話は変わるようですが、アストロロジーと占星術は異なり、前者は宝瓶宮時代に通じて客観的な理論をともなう理性的精神があり、後者はかつての双魚宮時代に通じて主観的な占いで情緒的です。
【独自の英訳に挑戦】
俳句も英語もシロウトなのですが、それなりに独自の英訳にチャレンジしてみました。
お笑いください。
―― Ancient pond, Affectivity frog diving and sound of vibes. ――
個々人の自由な解釈に任せればよいという観点から、必要以上に説明せずに、Ancient:往古といった歴史的な池にして、どこにでもいる frogではなく、Affectivity frog と、ジャパニーズ俳句らしく情緒をもった蛙にしてみました。
最後は、スラングで申し訳ありませんが、大ヒット曲「The Sound of Silence」をもじって、波紋も想起させるであろう vibes. と外国向けに締めました。
ふつうに sound. で締めてもいいし、 in heart. でもよかったのかもしれません。
天王星と新しい快適生活
2022.05.25
[星のディレクション] 天王星と新しい快適生活
― ウィズコロナを超えて未来へ ―
◆「深層の精神意識と現実の快適な個性的クオリアル生活」
牡牛宮をトランシットする天王星のデレクションに関する第3稿です。
先の記事「新型コロナと牡牛宮の天王星」はご高覧いただけましたでしょうか。
牡牛宮の天王星は、過去の常態からの生活変化をもたらすだけでなく、今月、牡牛宮15度を超えたために、本格的な快適生活への転換をもたらしはじめます。
個々人の個性に応じた宝瓶宮時代(ほうへいきゅう じだい)への実際的な日常生活のはじまりです。
新型コロナのピークアウトの兆しとともに、ご自分らしいクオリアル生活への転換を心掛けてまいりましょう。
≪牡牛宮の天王星デレクション≫
簡単に「星のデレクション」の解説をいたします。
宝瓶宮占星学が独自にお伝えしている「星のデレクション」は、見えない宇宙波動による運勢変化や時代変化を、宇宙の根本理論にもとづいてリーディングしたものです。
昨今、牡牛宮をトランシットする天王星のデレクションには、次の理由があって注目が必要です。
1、宝瓶宮時代は、天王星を共鳴星(占星術では支配星)とするため。
2、戦後日本の「現体制」は、牡牛宮によって象徴されるため。
3、牡牛宮は、一般に身近な現実の日常生活を象わすため。
4、また、牡牛宮は快適性を象わし、天王星は過去とは異なる変化をもたらすため。
【One Point】 占星術をご存じであれば、牡牛宮は、たとえば所有欲や安定性また堅実さなどを象わすと解釈されているのをご存じでしょう。
それはそれでいいのですが、宝瓶宮占星学では根本の宇宙理論にもとづいて、日常生活や快適(安全)性などを象わすとシンプルに解釈しています。
≪占星術との解釈の違い≫
占星術と宝瓶宮占星学の違いは、簡単にいえば次のようになります。
理論がないため過去からの象意解釈をベースにするしかなく、個々のホロスコープや時代状況に応じて「ああでもないこうでもない」と試行錯誤せざるをえないのが現代の占星術です。

一方、宇宙この世界をつらぬく根幹の理論に基づいて、個々のホロスコープに応じた象意解釈をご自分で自在に見出せるのが後者です。
宝瓶宮時代の新しいアストロロジー、通称:宝瓶宮占星学がそれです。
牡牛宮を例にとれば、1数、2数、3数の「基本三数」のうち、「2数=空間(実体)」に共鳴するサイン(宮)なので、現実の「実体」を第一義とする性質(意志)を特徴とします。
そのため、ご自分の身体や現実の安全性や快適性を、日常の生活に求めます。
【One Point】 そのことが身近で安全快適なご自身の部屋やご自宅を好み、あまり外出したがらない性質となってあらわれます。
また、ふだん着慣れたものや、食べ慣れたものなど、安心でき安全だと確認できているものを嗜好していく偏食傾向や、ボロボロになっていても子供のころから身近にあるものに愛着を持つなどの傾向としてあらわれます。
≪過去とは異なる生活≫
「星のデレクション」は、単なる未来予測の占星術とは異なります。
また「日本は何座宮」(宝瓶宮占星学サイト)に書いた国家を象わす3サイン(宮)についても、理論のない現代占星術からは出てこないもので、あるとすれば表層的に模倣したものでしょう。
それはともかく、牡牛宮をトランシットする天王星には、2つの意味があります。
1つめは、昨今、水瓶宮の影響圏をトランシットする冥王星と同様に、深層の精神意識(霊性、深層心理)にかかわるデレクションです。
2つめは、良し悪しはともかく過去とは異なる生活変化や転換を象わすディレクションになります。
これまでは、魚宮をトランシットする海王星による「双魚宮時代(そうぎょきゅう じだい)のリバイバル」のデレクションによって、新型コロナによる過去からの生活の変化がもたらされてきました。
【One Point】 今年2022年5月に牡牛宮15度を天王星は超えたために、過去ではなく、宝瓶宮時代の未来に向けた独自の個性に応じた快適な生活への転換がもたらされるようになっていきます。
意識されるほど、そうなっていくのです。
≪新しい霊性意識の目覚め≫
早い人であれば、天王星が牡牛宮に正式入宮した2019年前後から、新型コロナに関係なく、過去にないご自分らしい快適な日常生活に変えていったことでしょう。
一般的には新型コロナによって、「双魚宮時代のリバイバル」のデレクションらしく、規制された生活を強いられることになっていきます。
ですが、今年2022年5月に天王星が牡牛宮15度を超えたことで、意識次第ではピークアウトの可能性が出てきました。
厳密には、今年8月下旬に牡牛宮24度まで進んで、そこで逆行に転じ、来年1月下旬に14度まで戻りますので、本格的には来年以降からになるでしょう。
一方、トランシットの海王星をみましても、来年2023年3月に魚宮25度を越えて、牡羊宮の影響圏に入るために、「新しい霊性意識の目覚め(覚醒)」のデレクションへと徐々に移行していきます。
ということから、今後は新しい時代の方向へと深層の精神意識を向けられるとよいのです。
【One Point】 時代の流れとともにある「天運」や「デレクション」と共鳴する方向です。
新型コロナのわだちから離れ、ご自分に合った深層の精神意識や快適な現実の日常生活の方向に、少しずつでも意識を向けていかれることをおすすめいたします。
≪クオリアル生活のすすめ≫
牡牛宮は安全で快適な現実の日常生活を象わします。
それが、ご自分の部屋やご自宅にかぎらず、マイカーというかたもいらっしゃるかもしれません。
いずれにしても、過去の衣食住といった日常生活とは異なる新しい方向に深層の精神意識や現実の生活環境を、ご自分らしく心地よく快適なものに転換させていく「星のデレクション」(運勢変化、時代変化)すなわち宇宙波動エネルギーの変化が訪れはじめています。
日常のファッションや、日々食するグルメ、また生活空間のインテリアを、過去のご自分から次元上昇させて異なった快適な方向へと、質的転換をされていかれるよい心身の快適性向上といった「クオリアル生活」をはじめていく星のデレクションです。
ご自身で意識されていかれるとよい自主的なディレクションです。
【One Point】 もうすでに変わったというかたも、これからというかたもいらっしゃるでしょう。
また、病気や体調変化などで変わらざるをえなかったというケースもありえます。
転勤や引っ越しなどで変わるケースもあるでしょう。
いずれも快適な日常生活の方向性ですすめましょう。
ゼレンスキーのホロスコープ
2022.05.23
[4つの基本点に着目] ゼレンスキーのホロスコープを読む
― TOP運はあるが信用はしがたい ―
◆「結局、ゼレンスキーはプーチンと同じ権力志向の大統領」
ロシアのプーチン大統領のホロスコープ(出生天球図)はさておき、ウクライナのゼレンスキー大統領のホロスコープをご参考に解読してご紹介いたします。
結論をいえば、二人とも「権力」や「支配」の志向が強い点で「同じ穴のムジナ」でした。
ウクライナ侵攻に至った深因がそこに隠されていますが、それは別稿にゆずり、ここではゼレンスキー大統領のホロスコープ(出生天球図)を解説してまいります。
星を読むだけでは見えてこないホロスコープ(出生天球図)でした。
≪ゼレンスキーのホロスコープ≫
下図はゼレンスキー氏のホロスコープ(出生天球図)です。

「あれ? ホロスコープ作成ソフトで出力したものとは違う」と思われたかた、正解です。
通常のホロスコープ作成ソフトの設定のように、サイン(宮)を30度ずつにして出力したものではなく、ハウスシステムにのっとって、12ハウス(室)のほうを正しく30度にずつ区分したハウスホイールによるホロスコープになっています。
また、宇宙の根本法則「基本三数」(数理法則)による「ホロスコープ理論」にもとづく宝瓶宮占星学のオリジナルのホロスコープなのでご了承ください。
【One Point】 ハウスシステムによるホロスコープは、ハウス(室)がメインでなければなりません。
そのため、ハウス区分で重要な4つの基本点「ASC」「MC」「DES」「 IC」が、きっかりと90度ずつに表示しています。
一方、「ホロスコープ作成ソフト」は、MCとICの軸が右に傾いたり左に傾いたりしますが、プログラミングが困難な関係上、仕方がないとはいえます。
≪ホロスコープの特徴≫
上掲のゼレンスキー氏のホロスコープの特徴は、次のとおりです。
1、ASC=上昇点とMC=南中点に、冥王星がともに三分=120度。
2、ASC=上昇点に、木星が合=0度で、海王星とケレスが衝=180度、すなわちDES=下降点に海王星とケレスが合=0度です。
3、IC=北中点とMC=南中点を交えて天王星がT矩=90/90/180を形成。
4、IC=北中点に月が合=0度で、月は上述の海王星&DES&ケレスの連続合=0/0度に上三分=120度。
5、ASC=上昇点に木星が合=0度をとって上昇星(象徴星)となっていて、これらにケレスが衝=180度。
【One Point】 「ASC」はAscendant:アセンダント=上昇点、「IC」はImmn Coeli:イムン・コエリ=北中点、「DES」はDesendant:ディセンダント=下降点、「MC」はMedium Coeli:メディウム・コエリ=南中点のことです。
これらは、ハウスシステムで重要な4つの「基本点」になっています。
≪ホロスコープ・リーディングの必要性≫
一般的には、太陽&金星が合=0度で、火星と衝=180度というのが特徴だと、星を読まれるかたが多いでしょう。
他人を受け容れる性質面をもちつつも、他人を非難し反発する傾向が強く、平和と闘争志向といった厄介な両面性をもつことになります。
間違いではありませんが、ゼレンスキー氏独自の特徴といえるほどではありません。
彼独自の特徴は、やはり4つの基本点です。
ちなみに、「基本点」というのは、ハウスシステムにおいて12ハウス(室)を区分する要(かなめ)になっています。
その基本点のすべてに、土星外惑星(トランス・サタニアン)の冥王星、海王星、天王星が、複数のアスペクトをとっていることが、彼独自の特徴だといえます。
「TOP運」や「権力運」をもつと同時に、政治家としてはデリケートな「感受性」と、不適性といえる非現実的な地に足が着かない「事実誤認」(妄想)といった見通しの甘さをもっています。
【One Point】 そのため、星をいくら読んでも正しい占断はできません。
特徴は星ではなく、4つの基本点にあるために、ハウスシステムを正しく理解しておくことが必要なのです。
そういったホロスコープ・リーディングが必要になってきます。
≪ハウスシステムの正しい理解≫
西洋占星術はハウスシステムの理解に弱点を抱えています。
そのため、どのハウスシステムを使うべきかが定まっていません。
当然、12ハウス(室)の象意も曖昧模糊としているのは、占星術に詳しいかたならよくご存じでしょう。
宝瓶宮時代のアストロロジーこと通称:宝瓶宮占星学は、奥義講座でも述べていますように、ハウスシステムや4つの基本点はもちろん、ホロスコープ自体の象意構造をお伝えしています。
ご受講者の皆さまはすぐにおわかりでしょう。
日本で代表的にもちいられるプラシーダス、コッホ、レジオモンタナス、キャンパナスといったハウスシステムは、どれであっても4つの基本点は共通で、それだけ重要な占星点(アストロロジカル・ポイント)になっています。
ちなみに、通常のハウスシステムによるホロスコープではなく、太陽を始点としたイコールハウスによる「ソーラーチャート」であれば12サイン(宮)が基本なので、「星読み」でこと足りるのです。
【One Point】 何を書いているのかわからないというかたは申し訳ありません。
古くなったかつての理論を捨てたのが現代の占星術なので、いたしかたがありません。
どうしても海王星の象意を受けた神秘的なホロスコープ解釈になりますので、感覚的にとらえるしかないからです。
【正しいハウスシステム】
ハウスシステム自体は、近世以降の古典占星学または現代に入って近代天文学の発達とともに、あれやこれやと生みだされたものです。
なので、過去を参考にするしかない現代占星術は、ハウスシステムを用いながらもハウスシステムそのもののご理解や認識が充分でない現状です。
たとえば、アンギュラー・ハウスや、サクシデント・ハウス、またカデント・ハウスといった言葉だけ残しても、19世紀のアラン・レオが古代ギリシャからのアストロロジーにあった古く使えなくなった理論を完全に捨てた以上、それらの言葉の意味も正しい象意も把握していないのです。
そういう事情があるので仕方ありません。
ちなみに、宝瓶宮時代のアストロロジーこと通称:宝瓶宮占星学は、宇宙の根本法則をホロスコープに適用させることで、正しいハウスシステムをお伝えしています。
≪政治家に不向き≫
お話をゼレンスキー氏のホロスコープ解釈に戻します。
基本点の象意からわかるように、一部で「TOP運」や「権力運」をもったゼレンスキー大統領です。
また、前向きで積極的であろうとするのはいいのですが、政治家に必要なプラグマチック(実際的、実用的)な面に乏しく、イージーでトリッキーな側面が読めます。
内面的(精神的)にもナイーブな面があり、感性的な「スピリチュアリスト」の運勢もお持ちです。
そのため、地に足を着けた現実的な政策遂行やご判断が求められる政治家には向いておらず、活動家や夢想家の一面が強いので、どうしてもそこに歪みが生じてしまいます。

イメージしにくいのであれば、大変失礼ですが、かつて「頭がお花畑」や「宇宙人」と揶揄された、どこかの元首相と“ご親戚”のようなかただとお考えいただければ、類推できるのではないでしょうか。
【One Point】 4つの基本点に見る彼の運勢の特徴から、そうならざるをえないのです。
一般的に付記しておきますと、他者を受け入れる温和さと同時に、TOPに立とうとする強い闘争心を気ままに発揮しますので、どちらか一面だけで彼に接しご判断されると間違うでしょう。
日本の安全保障と牡牛宮
2022.05.21
[自立した積極防衛] 日本の安全保障と牡牛宮
― 戦後現体制からの再始動 ―
◆「牡牛宮の象意に基づいた日本独自の安全保障」
戦後の日本は、「現体制」が牡牛宮で象徴されるようになりました。
牡牛宮は、日常生活や快適性(アメニティー)を重視しつつ、攻撃よりも防衛を図る性質をもつことから、戦後日本は「経済重視」と「専守防衛」に突き進んできたのです。
ところが現在、牡牛宮を天王星がトランシットすることで、単なる専守防衛ではなく、独自の自主的な安全保障の構築といった変化がもたらされていく可能性が出てきました。
天王星は、日本の「国体」を象徴する水瓶宮の共鳴星だからです。

↑ JDS IZUMO(いずも)
≪牡牛宮の天王星トランシット≫
日本国を象徴する「民族性」と「国体」と「現体制」の三要素は、どのようなサイン(宮)で象徴されるのでしょうか。
詳しくは、「日本は何座宮?」(宝瓶宮占星学サイト)をご参照ください。
この3つのサイン(宮)によって、米中韓などとの基本的な関係性もみえてきます。
日本の「民族性」は魚宮によって象わされ、「国体」は水瓶宮で、戦後の「現体制」は牡牛宮によって象徴されるようになりました。
その牡牛宮を現在、水瓶宮の共鳴星「天王星」がトランシット(運行)していることは、安全保障にとって重要な意味があります。
この意味は、先の記事「新型コロナと牡牛宮の天王星」に書いた内容だけでなく、日本の「現体制」の変化が人知れずもたらされてもおかしくない可能性を示唆しています。
一方、獅子宮生まれ(太陽)の岸田首相においては、考えや立場の違いが強調されることになるため、前に進めなかったり、三すくみの状態が起きやすくなっています。
岸田氏は、内心では信念をお持ちになることがホロスコープ(出生天球図)からわかるのですが、周囲との立場や考えの違いを考慮して、動きづらい状況が生じやすい昨今です。
【One Point】 現在、ロシアのウクライナ侵攻によって国防意識が高まっています。
ロシアと極東で接している日本としては当然でしょう。
専守防衛のままでいいのか、敵基地攻撃能力(反撃能力)が必要なのか、アメリカは動いてくれるのかなど、安全保障のありかたが見直される昨今です。
≪えっ! 未だに陸兵戦? ≫
ロシアのウクライナ侵攻は世界の軍事関係者にとって注目の的になっています。
軍備兵器はもちろん戦い方が参考になるためです。
しかし、人海戦術によるロシアの古い陸兵戦といえる戦い方は、中国人もビックリでしょう。
最初はロシアの肩をもっていた中国でしたが、お得意の人海戦術は現代の戦争には芳しい効果をもたらさない可能性があるとわかったこともあり、どうやらロシア離れを画策しているようです。
一人っ子政策の影響もあって、ロシア以上に厭戦気分が蔓延する可能性が高く、必ずしも当てにならないことを実感したからでしょう。
【One Point】 一方、1991年1月のイラク空爆からはじまった多国籍軍(実質はアメリカ軍)による湾岸戦争の戦い方やドローンによるISILとの戦い方にみる遠隔戦またデジタル戦とは雲泥の差があります。
軍事関係者は、今どきのロシアの戦い方を物笑いのタネにしていることでしょう。
≪アメリカの戦い方≫
アメリカの戦い方はプロフェッショナルで、ロシアより2枚も3枚も上手(うわて)です。
自分が攻撃したくても、まず国連や諸国の世論づくりや合意を形成して、民主的に「多国籍軍」を組み、侵略戦争のレッテルを貼られないように細心の注意をしています。
戦い方をみても、内外の厭戦気分が盛り上がらないように、前線の兵士に犠牲者が出ないようにドローンをもちいるなど、遠隔戦だったり、制空権を確立したうえで近代兵器による攻撃を行なうなど、着実に勝ちにいきます。
20世紀のベトナム戦争の失敗のわだちを踏まないように、今回のロシアのような先が見通せなくなる戦い方はしません。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ホロスコープ(出生天球図)を見るかぎり、信用しづらい人物ですが、自国を守るというウクライナ兵士の士気は、ロシアにくらべて段違いで最高の「戦力」になっています。
【One Point】 陸兵戦となる地上戦の場合、ロシアにしてもウクライナにしても、兵士の士気を高める「大義名分」が重要です。
ロシアから攻撃されたため、自国や国民を守るという国防意識は、最高の大義名分になり、士気を高めます。
そのため、ロシアの戦い方はマズイ一手で、大国といえども必ずしも有利とはかぎりません。
≪天王星のデレクション≫
日本の専守防衛も同様です。
国土や国民を守るという防衛意識は、戦いに際しては最高の「大義名分」となるので、自衛隊の士気は高く、また防衛に特化した兵器開発は、少ない予算では効率的で功を奏しました。
戦後の大宰相・吉田茂が、戦後憲法を逆手にとってアメリカから要望された再軍備を拒否し、経済復興を第一に掲げる政策を促進したからです。
そのため、専守防衛を旨とした日本になりました。
それはそうなのですが、「攻撃は最大の防御なり」という言葉があるように、攻撃を受けたさいの反攻・反撃の手立てまでも無用ということにはなりません。
「正当防衛」という法解釈があるように、攻撃された場合、相手に反撃(敵地攻撃)をすることは、過剰防衛や戦争犯罪にならない範囲で許されています。
日本の「現体制」牡牛宮は、お隣の大陸国家「民族性」蠍宮とは正反対で、自室やシェルターなどに籠って防衛に徹する性質をもちます。
ですが、牡牛宮をトランシットする天王星は、「友愛精神」(和、絆、民度)をもつものの、自由を束縛し非難また攻撃する者に対しては、強い反発心を発揮します。
【One Point】 それゆえ、内に籠る専守防衛の一方で攻撃されたら出て行って反撃する敵基地攻撃(反撃)能力が議論される今日になっています。
ちなみに、牡牛宮の次は双子宮をトランシットする天王星なので、情報戦やサイバー戦が、次の議論の的になってくることでしょう。
≪専守防衛の自主的再検討≫
牡牛宮の対宮は、大陸にある隣国の「民族性」を象わす蠍宮です。
蠍宮は、自分から攻撃に出ることによって守ろうとしますので、牡牛宮を「現体制」とする日本とは正反対です。
また、獅子宮を「国体」としますので、日本に憧憬とライバルといった敵対心の両方をもって、両サイン(宮)の象意にもとづいてトップ(権威、権力)に立とうとしますが、意外なことに「現体制」は天秤宮なので、相手の意志を推し量って配慮する一面を持っていることになります。
さて、最後になりましたが、戦後日本の「現体制」が牡牛宮となった根拠を述べておきます。
戦後の日本国憲法は1947年(昭和22年)5月3日に施行され、5年後の1952年4月28日にはサンフランシスコ講和条約の発効によって、GHQの占領支配下にあった日本は解放され自立します。
5月3日と4月28日は、いずれも牡牛宮に属するゆえに、その象意によって専守防衛を安全保障とする「現体制」が、見えない宇宙波動エネルギーの作用によって築かれていったことがわかります。
【One Point】 一方で、日本の「国体」は、天王星を共鳴星とする水瓶宮です。
自国の「現体制」牡牛宮とも、隣国の「民族性」蠍宮とも、よって立つスタンスが異なる象意内容をもちます。
ふだんは友愛的でありながらも、自分を頭から否定し攻撃する者には、自由を守るために徹底して戦います。
自立した積極防衛を採るのです。
新型コロナと牡牛宮の天王星
2022.05.19
新型コロナと牡牛宮をトランシットする天王星
― 「日常生活の転換」のデレクション ―
◆「初公開! 牡牛宮をトランシットする天王星が象わす社会変化」
牡牛宮をトランシット中の「天王星」は、「日常生活の転換」のデレクションを象わします。
昨今の「新型コロナ」によるここ数年間の日常生活や現実社会への影響をみても、それは明らかでしょう。
天王星が共鳴サイン(宮)の下方矩=90度「牡牛宮」をトランシットする「星のデレクション」は、個人の深層の精神意識や日本戦後の現体制にもかかわります。
それは次回にゆずるとして、今回は日常生活の転換にスポットをあてます。
今年2022年5月に牡牛宮15度を越えていくことで、ようやく“ピーク・アウト”の可能性が出てきました。
≪「星のデレクション」の重要性≫
「星のデレクション」は、宝瓶宮占星学が独自に解明した宇宙法則に基づくリーディングです。
個人的な運勢変化をはじめ、社会変化や時代変化またその方向性などをリーディングできます。
現在は、「歴史パラダイム」の転換にともなう大きな時代の移行期にあるために、「星のデレクション」のリーディングは重要です。
新しい宝瓶宮時代(ほうへいきゅう じだい)へ進む歴史の大河の流れと、過去の双魚宮時代(そうぎょきゅう じだい)に戻ったかのような、逆流が渦巻く錯綜した時代状況のなかにあるからです。
このような時代においては、どのような方向に進むのか、そのご判断が明日の命運を分けることになります。
「天運」がともにある時代の流れの方向に進むのか、それとも、いずれは沈みゆく“ドロ舟”に乗ってしまうのか、ご判断が重要になるのです。
新しい歴史パラダイムの時代に向かっている以上、判断基準がこれまでとは異なってくることが起こりえます。
そのため、過去を踏襲しただけのご判断が、必ずしも正しいとはかぎらないことが増えつつあります。
【One Point】 また、タイミングの問題もあります。
まったく同じご判断でも、昨日と明日とでは、結果が違うことが起きるのが転換期です。
過去に正しかったことが、明日も正しいとはかぎらず、昨日は間違っていても、明日は正しいといったことが起こりうるからです。
≪新型コロナの感染拡大と天王星の動き≫
公表されている新型コロナの感染確認の時期をみてみましょう。
世界では、中国武漢で2019年12月に「初感染」が確認されています。
これは、公式に発表せざるをえなくなった時点を意味します。
うがった見方だと思われるかもしれませんが、感染拡大はもはや時間の問題となったゆえに、隠しとおせなくなって発表したともいえます。
実際、日本での初感染の確認は、翌月2020年1月15日で、瞬く間に世界に広がっていきました。
【One Point】 毎年の流行感冒インフルエンザとは異なり、ふだんはない「新型コロナ」です。
世界で最初の確認の場合、症状をみてすぐに「はい、新型コロナです」といった確定はできません。
逆に、「新型コロナ」だとすぐにわかるのは、その要因を知っていたからになります。
≪天王星の牡牛宮入宮≫
新型コロナが初確認されたあたりの天王星の動きが気になりました。
天王星の象意は、一般的な常識とは異なりますので、多くの場合、異常な変化の出来事をもたらします。
それは、「天王星のデレクション」(運勢変化)の特徴です。
ちなみに、吉凶は関係がありません。
「万事塞翁が馬」「禍福はあざなえる縄のごとし」といった意味を知っていれば、だれでもわかることです。
トランシットの天王星は、2017年5月と翌年2018年3月に牡羊宮25度を越えて、牡牛宮の影響圏に入りました。
正式な牡牛宮への入宮は2019年3月です。
その後、天王星は行きつ戻りつしつつ、今月2022年5月に牡牛宮15度を越えました。
【One Point】 天王星の牡牛宮への正式入宮も、新型コロナの初感染の確認も2019年です。
日常生活などを象わす牡牛宮を、転換や変化を象わす天王星がトランシットしはじめたことによって、日本をはじめ、世界の社会状況は大きく変わっていきました。
≪天王星の変質象意≫
さて、星には「本意」(本質的な象意)と、それに基づく「個別象意」、時代によって変わる「変質象意」があります。
「本意」というのは、根本の宇宙法則にもとづいた“本当の象意”(基本の象意)で、宇宙この世界をつらぬいている根本法則の「基本三数」(数理法則)や「配列法則」から見出すことができます。
現代の西洋占星術は、このような根本理論がありません。
過去からの象意を個人的に「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤しつつ占断する主観的なオカルト占い(神秘占星術、秘境占星術)だからです。
同じ「ホロスコープ」を用いても、宇宙に基づいた客観的な根本理論がないために、アストロロジーとは天地ほど異なるのですが、占星術関係者は気づいていないようです。
それはそれとして、天王星にも3パターンの象意が同様に認められます。
【One Point】 現代占星術でいう「改革」という天王星の象意は、過去の双魚宮時代における変質象意です。
普遍的なものではありません。
宝瓶宮時代が正式にはじまった以上、天王星がもたらしてき改革は、漸次、必要なくなっていくためです。
≪日本の現体制は「牡牛宮」≫
日本にとって、「牡牛宮」のデレクションは重要です。
戦後日本の「現体制」は、戦前の海外などを象わす射手宮から、日常生活やアメニティー(快適性)を象わす牡牛宮に変わりました。
それゆえ昨今、牡牛宮をトランシットする天王星のデレクションは、日本にとって影響力が大きく、「現体制」や「日常生活」を変えていかざるをえない働きをもたらしています。
その示唆は、過去の状態やこれまでふつうとされてきたものが、大なり小なり通用しにくくなるなど、変化や転換がもたらされる「星のデレクション」(運勢変化、時代変化)となって象われます。
その一つが新型コロナとなっているのは、容易にご理解いただけるでしょう。
ですが、天王星が今年2022年5月に牡牛宮の15度を越えていくことで、ピークアウトの可能性が出てきたことがリーディングできます。
ただし、次のお正月前後にいったん14度まで戻りますので、本格的に牡牛宮の後半を天王星がトランシットするのは、それ以降のことになります。
【One Point】 ご参考に書いておきます。
日本の「民族性」は魚宮で象わされます。
「国体」は水瓶宮です。
そして、戦後の「現体制」は牡牛宮で象わされるようになりました。
これらのことに関しましては、宝瓶宮占星学サイトの「日本は何座宮」をご参照ください。
【天王星が牡牛宮15度を通過する意味】

西洋占星術では語られませんが、「蠍宮15度」は、人知れず起きた「宝瓶宮時代のビッグバン」にかかわる特別なポイントです。
双魚宮時代の占星術が終焉に向かいはじめた、秘密のアストロロジカル・ポイントでもあります。
このことは、ホロスコープを「理論解釈」する新しいアストロロジーのはじまりを意味します。
その正反対の位置、「牡牛宮15度」を宝瓶宮時代の共鳴星の天王星が通過していくことは、案外と深い意味をもちます。
深奥の内面性と現実の日常生活の両面的な時代的転換点を象わすためです。
頼朝役 大泉洋をリーディング
2022.05.16
[ホロスコープ解説] 頼朝役:大泉洋をリーディング
― 人気役者の運勢(宿命)をもつ ―
◆「大河ドラマの主役小栗旬を食っている鎌倉殿」
今年2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を途中回から観たとき「アレ?」と思いました。
キャストの最初に「小栗旬」と出てきたからです。
てっきり源頼朝を演じる「大泉洋」が主人公だとばかり思ってみていました。
その理由がなんだったのか、両者の「ホロスコープ」(出生天球図)をみて納得したのです。
≪人気役者のホロスコープ≫
北海道が生んだヒーロー(大スターとも)大泉洋(おおいずみ よう)のことは以前からそれなりに知っていました。
キャラが面白いので、コメディアンだとばかり思っていたのです。
そういったことがあって彼のドラマ作品もそういう目で見ていました。
ところが「鎌倉殿の13人」を観て印象が変わったのです。
最初は「コメディアンが源頼朝役って似合わない」と思っていました。
違いました。
【One Point】 コメディータッチのドラマはみたことがあるのですが、シリアスな時代劇は初めてでした。
今作2022年のNHK大河ドラマの最初は、伊豆に流されてネコを被っていた頼朝を演じていましたので、いつもの洋(よう)だったのですが、平家打倒を旗揚げしたあたりからシリアスな演技に変わっていったのです。
≪演技にリアリティー≫
佐藤浩市演じる上総広常を謀反の濡れ衣で謀殺させたとき、一部で「頼朝嫌い」が沸き起こったそうです。
時代的な史実はともかくエンターテインメントの面白さでをみせる三谷作品なので、事実とはかぎらないのです。
ですが「頼朝嫌い」の現象が起きたことは、演出やカメラワークのうまさもそうですが、大泉洋の演技にリアリティーがあったことを意味します。
役者冥利につきるエピソードゆえか、彼は余裕で「想定済み」みたいな発言をしていました。
というわけで主人公の小栗旬を食っている源頼朝役の大泉洋です。
小栗旬が演じる北条義時が主役を務めはじめるのは、大河ドラマではどう描かれるのかわかりませんが、頼朝がいなくなってのち鎌倉幕府の「十三人の合議制」になって以降のことです。
そんなこんなで小栗旬のホロスコープを出してみたついでに、興味本位で大泉洋のホロスコープも出してみることにしました。
これが「ビックリ!」だったのです。
【One Point】 「こんなにスゴイ、ホロスコープだったの!」というくらい、人気役者としての運勢をもっていました。
最初は「出生時間」が不明だったのでそう思わなかったのですが、「15時5分生まれ」という情報をえて出力したところスゴイことになりました。
≪大泉洋のホロスコープ≫
下図がその「ホロスコープ」(出生天球図)です。

【One Point】 ハウスシステムは「レジオモンタナス」を採用しています。
「ホロスコープ作成ソフト」のままだと12サイン(宮)のほうが30度ずつに通常は出力されます。
それでは本来のハウスシステムとはいえませんので、上掲のホロスコープでは、12ハウス(室)のほうをちゃんと30度ずつにして理論どおりに作成しなおしています。
≪ポイント解説:YOD(ヨッド)≫
上掲のホロスコープをみて、どこがスゴイの? と思われるかもしれません。
代表的には並々ならぬ人気運や財産運また運命的な役者運です。
「神の手」といった単語の意味を持つ「YOD」(ヨッド=150/150/60)がその代表になっています。
その頂点はもちろん底辺の星たちをふくめて、構成されている占星要素が秀逸なのです。
YODの頂点は、「基本点」(アングル)の代表「ASC」(Ascendant:アセンダント=上昇点)です。
それだけなら何人かみたことがあります。
YOD=150/150/60をはじめとした「アスペクト・パターン」は、構成する星や占星点によって象意内容が大きく変わってきます。
キャラが面白い彼はコメディアンだとばかり思っていたのですが、「人気役者の運勢」(宿命)が際立つホロスコープ(出生天球図)の持ち主でした。
YODの頂点が「ASC=上昇点」なので、彼は「否応なき運勢」(宿命)を大なり小なり持っていることを意味します。
【One Point】 しかも、底辺の星が「太陽&月&金星」の三重合(トリプル・コンジャクション=0度)と「木星&火星」の合(コンジャクション=0度)というエクセレントな構成。
さらに、後者には「冥王星」が上三分(アッパー・トライン=120度)をとるに至っては、ナニコレ? というほどです。
≪3種類もの神秘長方形≫
これで、彼の人気のナゾが解けました。
水星の状態がいくぶん神経質ですが、それが凶だという意味ではありません。
このような「ホロスコープ」(出生天球図)の持ち主なら、生まれもつ運命によって「北海道が生んだヒーロー」と呼ばれても納得せざるをえません。
ほかにも、「太陽&月&金星」の三重合=0/0/0度をベースに、「土星」と「天王星」と「ケレス」を交えた神秘長方形(ミスティック・レクタングル=60/120/60/120)があって、さらには「海王星&IC=北中点」と「冥王星」と「MC=南中点」をも交えた神秘長方形があり、ダメ押し的に書けば、ASC(上昇点)と水星とドラゴン・ヘッド&ドラゴン・テールとの3種類もの神秘長方形があって、独自の個性を生み出しています。
意外性をともなった個性(キャラ)立ちが必要なコメディアン(個性派タレント)の運勢要素も充分です。
このことは、常道を外れてエンターテイメントでみせる三谷幸喜のおメガネにかなう資質で、その点、当該脚本家と役者として彼の相性もよいといえるでしょう。
【One Point】 ほかにも細かな部分は、さまざまにリーディングできます。
ですが、特徴となる要点は上述のようになります。
最初にここを押さえておかないと、枝葉のリーディングをこまごまと行なっても、単なる「当てものゲーム」の占いになってしまいます。
【星のデレクションの重要性】
昨今の星のトランシットをみると、2022年の現在は「牡羊宮の終盤」(20度~29度)あたりに出生時の「太陽」などデレクション・ポイントをもつかたが、組織や社会のトップクラスに立ちやすい「星のデレクション」(運勢変化)を受けています。
だれもが知っている例を挙げれば、若くして大臣や副幹事長になったKS氏がそうです。
ですが、運勢を得て持続させるには、やはりご本人の実力が作用します。
でないと、有名になったゆえに注目され、次第に馬脚をあらわして評価を下げることがあります。
結局、“当たる/当たらない”の占星術にとどまることなく、本物の実力や見識また人格を培っておかないと、せっかくの運勢を得たとしても、逆方向に出てしまうことが起こりえますので両方が必要になっています。
【役者人生へのブレイク】
大泉洋氏は、北海道のローカル番組で大人気を博したのち、パフィーの番組をきっかけに東京進出をはかることになります。
20年ほど前のことで、まだ上述のKS氏のような「星のデレクション」を受けていませんでした。
当時は、ローカルのキモイお兄さんタレントだったのです。
ところが、10数年ほど前あたりから上述のKS氏のような組織や社会のトップクラスに立てる「星のデレクション」を受けはじめたのです。
それが、2005年の全国ネットの連続ドラマ初主演の『救命病棟24時』(フジテレビ)だったのです。
ここから最優秀主演男優賞など、もはやローカル人気タレントにとどまらない、彼の役者人生がひらけていくことになります。
もともと、運勢(宿命)的な「人気役者のホロスコープ」をお持ちなので、頼朝役を期にいっそう注目され、さらにブレイクしていくこともありそうです。
随感16 内惑星のダブル象意
2022.05.13
ホロスコープ随感16 [基本三数と共鳴星:番外編]水星と金星のダブル象意
― 共鳴サインが2つあるのはなぜ? ―
◆「内惑星にある心性面と現実面の二重象意を見抜く」
「基本三数と共鳴星」の番外編です。
内惑星の「水星」と「金星」には、2つずつ共鳴するサイン(宮)があります。
「双子宮」と「乙女宮」、そして「牡牛宮」と「天秤宮」ですが、なぜでしょうか?
両星とも「心性面」と「現実面」とのダブルの象意をもつからです。

≪象意の共鳴関係≫
当サイトの新しいアストロロジー(通称:宝瓶宮占星学)では、西洋占星術でいう「支配星」という言葉は使わないことをご存じだと思います。
星が地上の人間や人類社会を「支配」することなどありえないためです。
ほかの占星要素を「支配」することもありえません。
なぜなら、「星は支配せず、示唆するのみ」と西洋占星術自身が言っていることからもそういえます。
なのに未だに「支配星」という言葉を使っているのです。
「間違っている」と分かっているのに改めない宿業が現代占星術には散見できます。
たとえば、ホロスコープでもちいる「12サイン(宮)」と、夜空の「黄道13星座」は違うことをプロの占術師や研究家なら誰でも知っています。
なのに、「〇〇座」と夜空の星座かのように呼称しつづけています。
【One Point】 もはや「占星術信仰」だと思いませんか。
教祖様の一声がないと改められません。
信仰そのものが悪いわけではありませんが、客観性や自主的なご判断の姿勢までなくしてしまうと、そこで成長が止まってしまうことがあるのでキケンです。
【支配星ではなく「共鳴星」】
支配/被支配という対立概念は、双魚宮時代の歴史パラダイム「対立二元論」に基づきます。
今後の宝瓶宮時代は、「共鳴関係論」を歴史パラダイムとします。
そのため「支配星」という言葉は誤りというだけではなく、今後の歴史波動にそわなくなっていきます。
事実、宇宙の星を写しとった「ホロスコープ」の理論にも合いません。
それゆえ、宝瓶宮時代の新しいアストロロジー「宝瓶星学」(通称:宝瓶宮占星学)では、「共鳴星」という言葉を用いています。
≪二側面の象意に注目≫
お話を戻します。
まず「水星」からみてみましょう。
共鳴サイン(宮)の1つは、関係性を重視する「双子宮」です。
もう1つは、個人的ながら完璧性を重視する「乙女宮」です。
双子宮は、知的好奇心に優れますが、興味本位で飽きやすいので、良し悪しはともかく気移りしやすいといった特徴があります。
乙女宮は、個人的に完璧なため、特定の分野で高いスキルや知識また技能を持つことが多いのですが、そのぶん全体認識に弱点を露呈することがあります。
概括いたしますと、神経系で精神的な「心性面」の双子宮と、技術系で技能的な「現実面」の乙女宮です。
両サイン(宮)の共鳴星に「水星」がなっているということは、同様の二側面の象意を持っているということを意味します。
「金星」も同様です。
日常生活を重視する「現実的」な牡牛宮と、人間関係を重視する「友愛(心性)的」な天秤宮との共鳴星だからです。
【One Point】 なぜ、水星と金星にのみ共鳴サイン(宮)が2つなのでしょうか。
両星が「内惑星」だからです。
“吉凶”は関係がありません。
いずれにしても水星また金星のリーディングにさいしては、二側面の象意をご認識されておく必要があることになります。
【占星術とアストロロジー】
Astrology(アストロロジー)は、一般的には占星術と訳されます。
ですが、両者は別物なのです。
過去の象意解釈を根拠とするしかない「神秘解釈」の占星術と、客観的な「理論解釈」に基づいたアストロロジーだからです。
前者は過去をまず「信じる」ことがメインですが、後者は理論をもとにご自分の頭で「考える」ことができます。
ご自身で、象意の応用展開が可能になっていきます。
ご自分の頭で考えられるようになるために、もう挫折することはありません。
いずれも「ホロスコープ」を用いるので混同されますが、「宗教」と「学問」ほど異なるのです。
≪内惑星の心と体の象意≫
「水星」や「金星」と同じパーソナル・プラネットに「火星」があります。
ですが、火星は外惑星なので、共鳴サイン(宮)は「牡羊宮」のみです。
惑星ではありませんが、恒星の「太陽」や衛星の「月」もパーソナル・プラネットですが、共鳴サイン(宮)は1つです。
この違いは、1つしかない人間の「身体」(行動)と、複雑に変化する「心性」(内面)とに由来して、外惑星には共鳴サイン(宮)が1つなのに対し、内惑星には2つあるのです。
内惑星の場合、身体行動に属する「現実面」の象意と、複雑に変化する心に属する「精神面」の象意が該当するためです。
水星では、それが神経面を象わす「双子宮」と技能面を象わす「乙女宮」で、金星では、現実的な象意の「牡牛宮」と精神的な象意の「天秤宮」との共鳴星になっているわけです。
【One Point】 四元素区分「火土風水」は、400年前に“疑似科学”(迷信)として退けられました。
そういった物質的な解釈からは見えてこない理由です。
12サイン(宮)を「星座」と偽って、人間が作った神話で解釈をしても同様に真実が見えてくることはありません。
宇宙に根拠があるためです。
≪土星と天王星にかかわる≫
「水星」と「金星」の象意の二側面は、「土星」と「天王星」にもかかわっています。
土星は、「誤魔化すことのできない現実」を象わします。
天王星は、宝瓶宮時代の「友愛精神」(和、絆、民度:人類愛)を象わします。
両星の「現実面」と「精神性」との象意の違いは、そのまま「水星」と「金星」の二側面の象意と共鳴関係を構築しているのです。
現実面の象意が強い「牡牛宮」と「乙女宮」、また精神性の象意が強い「双子宮」と「天秤宮」ということです。
【One Point】 1数、2数、3数の「基本三数」によるグルーピングからご紹介いたします。
「2数=実体(現実)グループ」は、牡牛宮、乙女宮、山羊宮です。
「土星」は山羊宮の共鳴星になっています。
一方、「3数=関係(友愛)グループ」は、双子宮、天秤宮、水瓶宮です。
「天王星」が水瓶宮の共鳴星なのはご存じのかたも多いでしょう。
≪客観的な根拠に基づく≫
「基本三数」や「共鳴関係論」によって、ホロスコープ内の象意関係をみていけば論理的に謎が解けていきます。
一方、「支配/被支配」の対立二元論や「吉凶解釈」の西洋占星術では、それゆえに対立感情や非難に陥ることがあり怖いんです。
「支配星」また「吉凶解釈」をお信じになるのはご自由なので自己責任で勝手にされたらいいのですが、やがてわれ知らずとも対立観念支配されはじめることがありますので、ご注意が必要という意味です。
もっとも、正当な論拠をもった反論や批判であれば、「言論の自由」が保障されています。
ただし、過去から踏襲している「支配星」や「吉凶判断」また「火土風水」や「星座の神話解釈」に客観的な根拠がないことに、気づいておられないのかもしれません。
繰り返しますが、信じるのはご自由なのです。
ですが、上述のご指摘を申し上げますのは、今後の時代に向けてのもので、客観的な根拠に基づいたアドバイスだということをご勘案ください。
【One Point】 最先端科学の「量子論」(量子力学)は、波動共鳴科学の扉を開こうとしているようにみえます。
宝瓶宮占星学も類似で、宇宙波動による「共鳴関係論」や「基本三数」による「ホロスコープ」の秘密の扉を開いたのです。
詳しい内容は、各種講座でご紹介させていただきます。