「占星学から読む…」をアップ
2018.06.30
宝瓶宮占星学サイトに「占星学から読む「時代変革」 その1:山羊宮の土星と地政学」をアップしました。

一般記事は、しばらくアップしていませんでしたので、そろそろアップしなければと思っていたためです。

「米朝首脳会談」をはじめ、めまぐるしく動く昨今の「組織運営変革の深化」のディレクションに呼応した極東アジア情勢を正しく見抜いて、どうすべきか判断していくためには、昨今の星の動きからいえば「地政学」(ゲオポリティクス)が重要になるといった記事です。

宝瓶宮占星学が基礎理論とする「数理法則」の基本三数から「地政学」によってみた場合、日本はどのように進んでいくのがよいかといった基本を書いています。

日本は、四方を海に囲まれた純然たる「海洋国家」なので、まずは同じ「海洋国家」どうしの連携が重要になります。

昨日29日に関連法が国会で成立し、メキシコに続いて2か国めに国内手続きを完了した「TPP」(環太平洋経済連携協定)もその1つです。

またアメリカも世界的に「海洋国家」なので、「日米同盟」はその基軸です。

安倍総理が推進する「日本」、「ハワイ」(アメリカ)、「オーストラリア」、「インド」を結ぶ「ダイヤモンド構想」は、これにマッチした政策で、日本の平和と安定を図るために、時代のディレクションに添ったものになっています。





冥王星の衛星「カロン」の意味
2018.06.26
ギリシャ神話に、“冥界の河の渡し守”「カロン」という名の“神”がいます。

3年前の2015年、NASAの探査機「ニュー・ホライズンズ」が至近距離を通過し、細密な画像データを送ってきたことで話題になった「冥王星」。

冥王星は、月より少し小さいサイズにもかかわらず、大小をあわせると4つ以上の衛星をもちます。
その中でも、冥王星の半分ほどの大きさがあり、距離も近いため、お互いがお互いを回る“二重惑星”と推測される「カロン」はもっとも知られています。

実は、この冥王星とカロンはアメリカ人が“誇る”惑星です。

なぜかというと、太陽系の惑星や占星学(ホロスコープ)でもちいられる十大惑星(メイン・プラネット)のうち、唯一、アメリカ人が発見した星だからです。

「冥王星」という和名は、日本人の野尻氏が名づけたもので、中国でも同じように使われています。

その原語「Pluto」(プルート、プルートー)は、神話に興味があった11歳の少女ヴェネチア・バーニーがつけたもので、ローマ神話に出てくる“冥府の王”「Pluto」に由来します。

“Pluto”の頭の2文字「PL」と、冥王星の存在を導き出していた「パーシヴァル・ローウェル」の頭文字「P.L.」が同じでもあることから、天文学では「P」と「L」を組み合わせた「♇」を冥王星の惑星記号としています。

ちなみに、占星術(ホロスコープ)では、もう一つ、海王星に似た記号を使う人もいますが、日本では♇がメジャーです。

さて、今年2018年は冥王星の衛星「カロン」が発見されてからちょうど40年。

親星がローマ神話の“冥府の王”「プルート」なので、その衛星が「カロン」(Charon)だと聞くと、神話に詳しいかたは、「ああ、こちらはギリシャ神話で“死者の魂を舟に載せて運ぶ”カロンなのね」となってしまいます。

これって、“ジョーシキ”と思いきや違ったんです。

カロンの発見者でアメリカ海軍天文台に勤務していたジェームス・クリスティー氏によると、“Charon”と命名したのは、妻「Charlene」(シャーリーン)さんの名前の最初の4文字と、ご自分が好きな物理学の「Ploton」(プロトン:陽子)や「Electron」(エレクトロン:電子)の最後の2文字「on」を結合して、「Charon」(シャーロン)にしたといいます。

なので、英語圏では「カロン」ではなく、「シャーロン」と呼ばれることが多いようです。

それにしても、ローマ神話の“冥府の王”「プルート」に由来する「冥王星」の衛星が、ギリシャ神話ながらも“冥界の河ステュクス(憎悪)またその支流アケローン川(悲嘆)の渡し守”である「カロン」(カローン)と偶然にも同じで、実際の命名はそのことを知らずに、妻の名前から「カロン」(シャーロン)を提案してしまったなんて、なにか不思議な関係を感じ、「どういうこと?」と思っちゃいます。

ですが、”Astrology”(アストロロジー:天体学)すなわち「占星学」の世界では、こういった“偶然”とも“必然”ともいえないような星に関するエピソードは、案外と多くみることができます。





中村県知事ってどんな人?
2018.06.22
“話題”になっていることは知っていました。

“加計学園”に関する問題で、中村時広愛媛県知事がなにか“発言”しているようです。

加計学園の「獣医学部新設問題」は、日本獣医師会が既得権益を守ろうと政治的に働きかけ、それに歩調を合わせた文科省が「獣医学部の新設申請」さえも“違法”に規制していたことに端を発します。

ですが狂牛病や鳥インフルエンザなどへの対策で獣医師が必要になり、「獣医学部」を東日本偏重ではなく西日本にも新設したいということで、安倍政権が誕生する以前から熱心に要請を続けていた「加計学園」に、このたび新設許可が降りたということで、そこから政治的思惑や恨みが絡んで加計学園問題が反日マスコミによって喧伝されてきました。

天下り問題で退任し、現役時代には出会い系バー通いをしていた前川前文科省次官は、国会で次のように語りました。

「行政が歪められた」と。

自分たちが定めた”違法”な「獣医学部の新設規制」が特区などによって破られたために、そのように証言したもので、これに対し文科省の先輩である加古前愛媛県知事は、そうではなく(獣医師会や文科省によって)「歪められた行政が正された」と国会で証言しました。

ところが都合が悪くなった反日マスコミは、前川氏の証言を大々的にとりあげたものの、加古氏の証言はほぼ無視した異様さゆえに、NHKの解説者さえ加古氏の証言を知らなかったというおそまつな展開を生んでしまいました。

そういったことから、“加計学園”に関する問題は、あらかた終わっており、中村愛媛県知事が何か言っているようですが、すぐに収まることだと思っていました。

ところが、文字の表記が統一されておらず、とても公式文書とは思えない“文書”がどうのこうのと蒸し返され、これもいつもの針小棒大なカラ騒ぎで、問題ではないと無視していましたが、なかなか終わる気配をみせません。

そういったことから、本日、中村時広ってどんな人物? と思い、「ホロスコープ」(出生天球図)を出してみました。



※出生時間が不明なためイコールハウスの「ソーラーチャート」です。
※月は、射手宮13度~28度になります。


リーディングするまでもなく、一目瞭然でした。

もともと対外的に“理想主義”や我知らず“妄想壁”を生まれもつタイプなのですが、昨今は「星のディレクション」(運勢)によって、それが増幅されている時期にあるためです。

たとえば、「息をするようにウソをつく」籠池前森友学園理事長や、教育行政にたずさわる文科省の次官にあるまじき“出会い系バー通い”を「貧困層の調査」と言いくるめる前川前文科相次官と同様に、分かりやすくいえば“自己保身”や“自分が正義”だと信じ込んでいる人物でした。

ちなみに、ほんとうに「貧困層の調査」であれば、何も次官自らが何度も出向く必要はなく、女子高生にかぎらず男性全般にも調査すべきなので、低レベルなウソ丸出しです。

中村愛媛県知事も類似のパターンで、自分の“思想”や“信条”が正しいと思い込んで言動するホロスコープ(出生天球図)なので、ご本人はあまり気づいていないのですが、事実を捻じ曲げた発言をしても“間違っていない”、むしろ“社会正義”だと感じていて、自らご自分の“ウソ”にだまされるタイプになっています。

俗称「慰安婦」問題を実際にあったと信じ込んでねつ造報道をした「朝日新聞」と同じスタンスで、自分は正しく“世の中”や“政治権力”が間違っているとする「反日左翼系」(日本では誤まって”リベラル系”)の人たちと同じ思考パターンに陥りやすい側面のあるホロスコープ(出生天球図)になっています。

なるほど、類は友をよぶというように、「朝日」や「反日マスコミ」が彼の発言を執拗にとりあげるはずです。

もともと上方矩(90度)に海王星をもつ彼は、偏った星の配置からも、昨今は、気をつけないとトランシットの海王星と木星の三分(120度)をはじめ、パーソナル・プラネットを交えた大三角(グランド・トライン=120度×3)によって、“妄想”が増長される時期にあるわけです。





“恐怖のパワハラ”の一瞬
2018.06.19
だれも気づけない一瞬の出来事でした。

わずか、0コンマ数秒をコマ送りにして、ようやく今回の総選挙で“世界女王”に輝いた松井珠理奈(SKE48)が、3位に終わった宮脇咲良(HKT48)に、すれ違いざまに一瞬だけ“厳しい表情”をしているのがみてとれます。


左:松井珠理奈(太陽「魚宮」、月「魚宮」)
右:宮脇咲良(太陽「魚宮」、月「射手宮」)

過日16日のAKB選抜総選挙で順位発表の当日、午前中の「オープニング・アクト」の1コマです。

咲良は笑顔のまま変わらずにパフォーマンスを続けているようですが、下馬評では、どちらが「1位」を獲るかと騒がれていた両エースだったので、珠理奈は相当に「敵対心」を剥き出しにしていたことがわかります。

YouTubeでは、「松井珠理奈が宮脇咲良へ恐怖のパワハラ!」などといった見出しで、スロー再生の動画があげられていました。1時間にもおよぶ「オープニン・アクト」のなかから、よくぞ、この瞬間を見つけたものだと思います。

ファンというのはすごいんですね。
ノーマル再生でみたら、まったくわかりません。

YouTube動画でいわく、“恐怖のパワハラ”が明らかになったのは、松井珠理奈自身が明かしたからです。

上位16名の選抜メンバーの「フォトセッション」会場に、3位の宮脇咲良がいないので記者が尋ねると、珠理奈が「正直に言います」と語りはじめ、咲良に「もっとちゃんと踊って!」と告げた(叱咤した)ら咲良はうなづいたが、「さんくらたんは出れなくなった」と語ったとのことてす。

もっとも運営側は、このことは記事やニュースにしないようマスコミ各社に通達したのですが、すでに何社かは発表したあとでした。

総選挙に先駆けた韓国での「PRODUCE48」では、松井珠理奈が4位で、3位と2位は韓国メンバー、宮脇咲良が1位になっていましたので、そのこともあって選抜発表を前に、珠理奈はナーバスになっていたのかもしれません。

3連覇女王の指原や上位常連の柏木由紀が出ない、たかがAKBグループ内での立候補者による総選挙ですが、ご本人たちにとってはされど総選挙のようです。





ドラマがなかった「総選挙」
2018.06.17
恒例の「AKB世界選抜総選挙2018」が昨日6月16日に開催されました。

選挙について書くほどではないのですが、最後にデータとして挙げておきます。

記念すべき第10回めで海外からのグループの参加もありながら、“ドラマ”や“サプライズ”に乏しく、これまで秋元Pが避けてきた「予定調和」の今年の総選挙でした。

また、メンバーも“ふつう”のコメントが多く小粒化しています。

理由は、たたき上げの初期メンバーがいなくなったことが大きいようです。

初期メンバーは、冠番組「AKBINGO!」の初代MC“バッドボーイズ”や、一昨年3月をもって終了した「有吉AKB共和国」のMC“有吉弘行”から、キビシイ“叱咤”や“ムチャぶり”をされて追い込まれながら、“キャラ”を確立しAKB全盛期を築いてきました。

ですが、“国民的アイドル”となった2010年以降のメンバーは、その地位に甘やかされてた面が大きいのです。

ファンが推しメンを甘やかすのは当然だとしても、問題は、業界スタッフや番組MCが“国民的アイドル”となったAKBをどこか忖度したり、今ひとつ厳しくできないといったことが起因しています。

新メンバーはAKBの場合、とくにシロウト当然で経験不足なので、ほかのメンバーとの違いをアピールできる独自の“返し”や“キャラ”を身につけないと、大人数のなかに埋没してしまいます。

「鉄は熱いうちに打て」というように初々しいときがチャンスで、昨今のメンバーは打たれることが少なく、スタッフも番組MCも、大人数なのはさることながらメンバー各員の個性や資質を見極めた対応ができないでいます。

メンバーは“ムチャぶり”などで追い込まれた、とっさの判断から対応の“仕方”や自分にあった“キャラ”を見いだしていくことで人気が出てきます。

生き残ってきた初期メンにはそれがありました。

たとえば、3連覇したサシハラは、「自虐ネタ」「ヘタレキャラ」「いじられ芸」「オタ芸」と引き出しが多く、けなされても明るく返すことで“キャラ”が立ち人気が出ました。

渡辺麻友は、自分を出せないタイプなので、逆にそれを活かして、「アイドル・サイボーグ」という“キャラ”で人気を保ちました。

柏木由紀は“腹黒”や“ブラックまりもっこり”と呼ばれ、2代目総監督の横山由依は「ギョウカイ慣れした女」で“キャラ”をみせ、同じく川栄李奈は卒業して唯一ブレイクしたメンバーですが、「おバカキャラ」や「ウソだろーがー」で人気を博しました。

ですが、昨今の番組MCは、メンバーを見抜けておらず力量不足の感があります。

実際、「AKBINGO!」の2代目MCに就任したウーマンラッシュアワーの“村本”は、イジってはいけないメンバーを必要以上にイジり続け、“卒業”という退会に追い込んでしまいました。

一部のファンは、MCに抜擢された当初から見抜いていたらしく、「村本」を抜擢したスタッフを“無能”呼ばわりしていたほどです。

結局、“シロウト”のメンバーを業界に応対できるように育てるのは“オトナ”の接し方が大きく、“独りよがり”に接したり、国民的アイドルだからと“遠慮”するのではなく、“ステージ”に立つ以上、“キャラ”をお互いの努力で引き出さなければなりません。

それができていないことが、渡辺麻友(太陽「牡羊」、月「乙女」)が卒業し、指原莉乃(太陽「蠍」、月「天秤」)、柏木由紀(太陽「蟹」、月「乙女」)、山本彩(太陽「蟹」、月「牡牛」)が不参加の今回の総選挙で、いつものよいコメントが少なく、「ドラマ」や「サプライズ」にも乏しく、“総選挙ショー”としての魅力に欠けた原因だったといえます。

ちなみに、今回の総選挙のTOP10メンバーの順位とサイン(宮)は次のとおりです。

1、松井珠理奈 太陽「魚  宮」 月「魚  宮」 …SKE48
2、須田亜香里 太陽「蠍  宮」 月「獅子宮」 …SKE48
3、宮脇  咲良 太陽「魚  宮」 月「射手宮」 …HKT48
4、荻野  由佳 太陽「水瓶宮」 月「水瓶宮」 …NGT48
5、岡田  奈々 太陽「蠍  宮」 月「水瓶宮」 …AKB48、STU48
6、横山  由依 太陽「射手宮」 月「牡牛宮」 …AKB48
7、武藤  十夢 太陽「射手宮」 月「獅子宮」 …AKB48
8、大場  美奈 太陽「牡羊宮」 月「牡羊宮」 …SKE48
9、矢吹  奈子 太陽「双子宮」 月「牡牛宮」 …HKT48
10、田中 美久 太陽「乙女宮」 月「蟹  宮」 …HKT48 
 
※ 太陽は「蠍」「射手」「魚」が2人ずつ、月は「牡牛」「獅子」「水瓶」が2人ずつでした。



「本能寺」黒幕説の誤謬
2018.06.16
歴史の結末を知った立場から見ると、「本能寺の変」は“ヘン”だそうです。

以前、宝瓶宮占星学サイトで「本能寺の変」を「新ホラリー占星学」からリーディングしました。
結論は、明智光秀の「単独犯」です。

事件が起きた天正10年6月2日は、当時のユリウス暦では1582年6月21日、現在のグレゴリウス暦になおすと7月1日になります。まもなく436年目です。

「黒幕説」の多くは、“実行犯”を明智光秀ととらえたものです。

その場合、“黒幕”が真犯人ということですが、当時、天下を掌中にしつつある織田家ナンバー2の光秀に指示できる立場は、朝廷しかありません。

だいたい世間で“黒幕説”とはいうものの、四国の長宗我部説にしても単に“原因説”にすぎず、“黒幕”と呼べるほどではありません。

“黒幕”というからには、光秀に命令できる立場でなくてはならず、室町幕府の将軍だった足利義昭は、すでに信長から追放されて実権はありませんので、唯一、正親町(おおぎまち)天皇の“朝廷”しか黒幕の可能性はありません。

ですが、光秀は事件後、細川氏に「いずれ天下は忠興に譲る」と書いていますので、もし朝廷や足利義昭が黒幕なら、そんな勝手なことはできません。

むしろ、「信長父子の悪逆は天下の妨げゆえ、討ち果たし候」と光秀自身が書いているように、天下国家の主体的な立場(意思)から信長を“誅”したものです。

イエズス会黒幕説にしても、娘の細川ガラシャはキリシタンなのでともかく、光秀本人はキリスト教には批判的だったため、その可能性はありません。

そもそも“黒幕説”の勘違いは、光秀を“無能”かのように思い込んでいるための間違いです。

歴史的に“敗者”となってしまった光秀は、勝者の秀吉によって貶められ、歴史は都合よく書き換えられるのが常で、“謀反人”にされましたし、江戸時代には家康の“忠孝”を重んじる儒教政策によって、主人を裏切った“極悪人”にされてしまいました。

現代人は、そういった観点から光秀をみているわけです。

そうではなく、戦国時代は下克上は悪ではありません。勝つことが“正義”です。
「本能寺の変」直前まで、光秀は天下布武をすすめる織田家臣団のトップであり、信長の片腕ナンバー2の地位にある最実力者でした。

それが秀吉に敗れてのち、「三日天下」だの「主殺しの謀反人」だの、まるで「無能」かのように貶められたわけで、光秀は“オーナー社長”の信長につぐ、唯一の“副社長”だったのです。

むしろ、秀吉は“専務”の一人にすぎず、格下ゆえに、必死で光秀に立ち向かったことが、結果的に功を奏しました。

高松攻めからの大返しの途中、居城の姫路城で金銭のすべてを兵卒に分け与えたことから、その必死さが分かります。
勝つ余裕があるなら、そんなことはしません。
負けるかも知れないので“大バクチ”に出たわけで、ここに光秀を上回った秀吉の器量が読みとれます。

ということで、「本能寺の変」は、最も天下取りに貢献し、“副社長”の地位にあり、プライドも高かった光秀が、天下取りのメドがたった信長から、次第にうとましく思われはじめ、光秀の“権勢”をそぐために、格下の秀吉につくよう命じたばかりか、信長“本部”畿内の所領「丹波」から、まだ敵方にある「出雲・石見」への国替えを指示されるなど、地方の“所長”へ、大幅降格と左遷を言い渡されたことが遠因です。

信長の行動原理を知る光秀は、次はこのまま一族もろとも抹殺されると考えて、わずかな供回りで本能寺に宿泊していた“好機”を逃さず、兵には「家康を討つ」との名目で京(本能寺)に進路を変更したわけです。

昨今、光秀の子孫のかたが、信長は家康を殺害するために光秀を京に呼んで、逆に本能寺で謀反に遭ったと解釈していますが、絶対にありえません。

強敵、東の武田は、「本能寺の変」の50日ほど前に滅ぼしましたが、まだ無敵の小田原城を抱える北条氏がいる以上、東のおさえとして家康は必要です。

そんな家康を信長が謀って殺せば、勇猛果敢で知られる徳川家臣団は北条氏と組むかどうかはともかくとして、全滅覚悟で隣国の信長領「尾張」に攻め込んできます。
今、敵を増やすのは得策ではないし、対徳川の布陣を敷いたうえでないと、家康殺害はありえません。

手薄な本能寺に信長がいるときにそんな暴挙に出ることはなく、もし本当にそうなら、安土城での饗応の際に殺せば済むことなので、一見、理がとおっているようにみえても、彼の解釈には無理があります。




橋下徹のメルマガが「正論」
2018.06.13
「米朝首脳会談」に対して、あれこれ論評があがっています。

いくつかみてみましたが、正鵠をえているものが少ない気がします。

元外務官僚で現立命館大学客員教授の宮家氏は、「北非核化の進展は望めなくなった」とし、「(トランプ氏の)外交交渉としては驚くほど稚拙」と述べています。

ホントに?

元官僚らしい“木をみて森を見ず”発言です。

これまでさんざん“ブラフ”をかけ続けてきた北朝鮮の金正恩が、いわばトランプ(日米経済制裁など)の巧みな“交渉”に負けて、今回、はじめて同じテーブルについただけなので、ハナから“結果”を期待するほうがアホです。

つまり、トランプは、“敵対”してきた両首脳が顔を合わせ、ほんとうに“平和解決”の可能性があるのか、腹のうちを探り合ったというのが今回の会談で、「首脳会談」ということ自体は、基本的に世界にアプピールするためのショーにすぎません。

交渉はこれからが本番です。
実際、アメリカ国内で1週間以内に両国の事務方による「米朝交渉」がはじまります。
ここでの北朝鮮の出方次第では、トランプの態度が一変する可能性もあります。

トランプのホロスコープ(出生天球図)をみれば分かるのですが、今回は金正恩がオモテ向きトランプに屈してきたので“寛大”に接しましたが、もし北朝鮮が“ウソ”を繰り返し今回も“騙す”などの裏切りをみせれば、あとはどうなるかわかりません。

事実、今回の合意文書では、北朝鮮が要求していた「朝鮮戦争の終結宣言」は盛り込まれていません。
「米韓合同演習」の休止は宣言したのですが、いつでも北朝鮮を攻撃できる余地は残しています。

また、米ABCテレビがウェブサイトで公開したトランプの発言は、「1年後にインタビューされたら、“私はあのとき間違い犯した”と言っているかもしれない。それは可能性としてはある。多くのことは変わりうるし、多くのことが起こりうる」と述べていることからも、それがわかります。

ということで、どうにもこうにもまともな論評が見当たらないなか、前大阪市長の橋下徹氏が「正論」を述べています。

プレジデント社の公式メールマガジン“橋下徹の「問題解決の授業」”で12日に配信されたもののようですが、タイトルにいわく「米朝首脳会談を評論する愚」です。

要点は、トランプは政治家(トップ)として、北朝鮮を相手に官僚がやれないことをやったという観点から、「トランプのおっちゃんが世界を引っ掻き回している…」という出だしで、次のように述べています。

「北朝鮮問題なんて、これは官僚組織の一担当者が扱えるレベルでないことは誰にも分かる。
なんと言っても、まだ朝鮮戦争は継続中なんだよね。今休戦しているだけ。そして北朝鮮という超独裁国家において核兵器が着々と準備されているんだから。
こんな問題を解決するのに、官僚組織の一部局、ましてや一官僚が対応できるわけがない。」

と、トランプの局面を動かす力を評価し、編集者がつけたものかもしれませんが、見出しをあげれば次のように述べています。

■トランプのおっちゃんは知っている! 局面を動かす時こそ政治家・トップの出番だ
■準備不足を批判するより、世界を動かす大号令を評価すべき
■日本は評論家になるな、他者の力を頼り過ぎるな、当事者意識を持って最悪の事態へ備えよ

はい、これこそ、“木”しか見ずにしたり顔で「米朝首脳会談」を評価する元官僚よりも、かつて「大阪都構想」をぶちあげるなど、ちゃんと“森”が見えている“元政治家”氏のまともな論評だといえます。




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